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【アニクラ】 エロゲ系DJイベントを振り返り、先を視る

2015年09月11日 23:33

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昨年5月末にエロゲ系DJイベントの紹介・感想を掲載した記事を投稿した後も、LumiLiaはエロゲオンリー系を中心にDJイベントへの参加を続けている。

定期開催で参加を続けているイベント、新たに生まれた新規イベント、地方で開催され遠征したイベント等、足を運んだDJイベント数は14年は最終的に41、15年は現時点で42となった。
DJイベントは新たな楽曲と出会う場であるとともに、作品を語る場、週末のリフレッシュの場として習慣の一つに組み込まれた。イベントに通い始めてから4ヶ月目に書いた前回の記事から、その見方、楽しみ方などが多くの面が変化したと感じている。遠征へのハードルが下がり、またライブに対する価値観も変化した。

前回の記事ではDJイベントとはどのようなものか、そして、その時に私が感じていたことを述べた。
15年も3分の2が経過したが、本記事では私的な記録の意味合いも兼ねて、関東圏(※)で定期的に開かれるイベントを紹介した上で、客層、イベントに根付く文化や2014年中に起こったシーン変化を分析し、また私がDJイベに参加するようになったこの1年余りで生じた価値観の変化や反省点を述べる。後半ではLumiLiaが前回の記事以降に参加した14年内の全てのイベント(+15年の一部イベント)の内容を記載し、振り返った。

※本記事では関東圏という単語を多用しているが正確には「都心近郊」である。栃木県にもオンリータイトルE.R.G Music Kitakantoが存在し、独自の文化が築かれている。

本記事は3章構成となっており、トータルでは非常に長い記事となっておりますので、下記概略をご覧の上で、適宜お読みください。

■本記事の概要

1. 関東圏のエロゲ系DJイベントとシーン分析
都心近郊で定期的に開催されるエロゲ系DJイベントを紹介し、その傾向、特徴を記述。エロゲオンリーイベントに参加したことが無いという方も御覧いただくと雰囲気とかわかるかも……?
下段では、シーン分析として1年間に渡りLumiLiaが気づいたクラブシーンの変化やインプリケーションを項目別に記載。

2. エロゲ系DJイベントに対する価値観
私個人のDJイベントに対する価値観や意見の話。通う中で私の価値観にどのような影響が及んだか、反省している点は何か、またエロゲ系DJイベントを長く楽しむ考えを記述。

3 .個別イベントレビュー
私が14年に参加したすべてのイベントレビュー及び15年の一部イベントについて感想を記載。
どんな雰囲気なのか、何が変化していったのか追っていくと見えてくるかもしれない。
ただし、無茶苦茶長いので適宜ご覧ください。


関連記事: 【アニクラ】 エロゲ系DJイベントのススメ - LumiLia


 関東圏のエロゲ系DJイベントとシーン分析

前回の記事でもいくつかのエロゲ系DJイベントに触れたが、改めて関東圏を中心とするエロゲソングイベントを俯瞰し再紹介したい。

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各イベントについて、闇⇔アンセム、まったりワイワイ⇔激しいの2軸に分け、プロットをした。全てLumiLiaの私観であり、15年9月時点判断である点を留意してほしい。クラブのシーンは常に変化を続けているからだ。

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関東ではエロゲオンリーの定期イベントが9、狭義には7イベントが存在するが、それぞれイベントコンセプトの差異により、ニーズが幅広くカバーされている。ほぼ毎週イベントが存在する点からも、関東圏のエロゲ系DJイベントの構図は成熟を様していることが伺えよう。

各イベントで独立したコンセプトがあり、オーガナイザーやDJの構成によって、カラーは根付いているが、その一方でDJイベントの面白さは、その時々に起こる一期一会ともいえる事象の数々だ。
客層を眺めると、各個人の都合さえ付けば大方どのイベントでも見かける常連から、TES、リスリク、百嫁等に搾った固有の客層も存在する。年齢層はTESは比較的広く、リスリクや百嫁など激しいものは若い人が中心。これは主催者の違いでもある程度傾向付けられるものだし、参加するイベントから派生する人間関係、はてはその繋がりでがある程度偏り易いことが特徴だろう。

・ERG Night
月夢の定期開催イベントで、エロゲオンリーDJイベントにおいては、最も古くから続くイベントの血脈である。特徴はそれぞれ異なる方向性を持ったDJ陣の造詣が深い選曲である。バラードからバチバチのアンセムまで流れ、各DJの色を広く、濃く感じ取れるはずだ。
隔月、月末金曜日開催…なので必然的にエロゲパケや特典を持った観客が多く訪れ、そこでいち早く消化される新譜もお祭り感を醸し出している。締めで使われる曲も、例えば14年9月は発売日当日にglow in the darkness(南十字星恋歌OP )が回収され、その後参加した2イベントで立て続けにフルで拾う等、トレンドを掴みに行くのにも適していると感じる。
一方、華やかでパーティ感もあるのに、今なお「なぜこの場でこの曲を拾うのか」という場面があって非常に選曲の幅が広く、楽しい。毎回ゲストDJ,VJもおり緩急が付いている。
たまに業界だったりアーティストの方々も来ていたりする。女性率が高く、華やかで併せがコス頻繁に行われている。他イベントと比較してこのイベントでしか見られない固定層もいる。
5Fのラウンジがオープンしており、4Fの様子を見ながらまったり談話することもできる。
プレモルも飲めるので浴びるように飲める人は飲み放題がお勧めだ。皆で一体的をもって盛り上がる光景や、個々人が盛り上がる光景がバランス良くみられ、脈々と受け継がれてきた伝統を仄かに感じ取ることが出来る。 初めての人からベテランまで幅広い層にお勧めできるイベントだ。

・Restricted [R-18]
新大久保unique laboratoryを拠点とするDJイベント、通称リスリク。
関東では最もアンセムが燃えているエロゲオンリーイベント。実際には、アンセム以外も流れているが、他のそれぞれのイベントが個性に走っている結果、一番安定感を持ってアンセムが拾えるイベントがリスリクであり、王道を往くイベントとなっている。
3D☆きらぁ氏を始めとする他イベントでもレギュラーを多く持つベテランDJが安定感を見せる中で、茶番に定評あるちゃんひな氏、現場系出身のがいあ氏、バッチンバッチンな音作りに統一感を感じさせるラウル氏など、個性ある面子が揃い、フロアをブチ上げる要素を知ったDJがリスリクカラーとも言える色を作り出している。良質なスピーカーの低音に包まれながら、どの枠も安定してノれる。ゲスト陣も含めて安定しているのは"格好よさ"であろう。
時折、「闇のb2b」というように、敢えて闇の枠が設けられることがある点も面白い。
オタ芸は自由に打たれ相応に激しさもある。年齢層は若めで、DJイベの雰囲気を探ってみたいという初心者も来やすく楽しめる環境だと思う。
LumiLiaが初めて足を運んだDJイベントはリスリクだった。
個人的にイチオシでもある本イベント最大のポイントはVは2画面構成以上で独立しており、 フロア内に11画面、4方向全てで見ることが出来る圧巻の映像品質の高さだ。曲を知らなくてもあ、この映像良いなと購買欲を刺激される自然さが伴う。新大久保unique laboratoryは箱としては関東圏で最も良環境であり、音響の良さは無論、メインフロアは禁煙、最も分煙が効いた環境である。 2,3回通えば必ずと言っていいほど拾うMilky IceとRealに、リスリクっぽさを感じるようになるだろう。

・TOKYO ERG SUMMIT
通称TES。ライブパート、DJパートの2構成に分かれている。
DJパートは2フロア開催が特徴であり、その構成を生かしてそしてメインフロアはアンセムを中心に一体感がある盛り上がりを見せ、ラウンジは常連も舌を巻く面白い選曲がみられ、幅広さもある。
ライブパートは角砂糖楽曲を主に歌うKiccoさんを始めとして、PCゲームアーティストが多く招かれ、ゆっくり酒を飲みながら、はたまたグッズを持ち込んだり、後方でオタ芸が打たれたりと自由に高まるクラブらしいノリが感じられる。
DJパートだけではちょっと…という人はライブパートも合わせて雰囲気を掴む感覚で参加してみればよいのではないかと思う。 初めてエロゲイベントに参加するという人も多く、毎回新しい顔が多くみられるイベントでもある。
14年2月の初参加以来皆勤となっているが、安定感があるイベントだ。
拠点となっている渋谷ラウンジネオはドーム型スクリーンが特徴的。解放感があるが、Vを見るためには上を見上げる必要があり少し首が痛くなるのが難点だ。元々オールナイトイベントだったが、15年4月より土曜デイタイム開催に移行した。

・えろげであそぼ
まったりワイワイと話せる場、それがえろげであそぼ。通称あそぼ、えろあそ等。元々高円寺の小規模な会場で開催されていたこともあって、常連を中心とするオフ会的ノリが息づいており、気楽にエロゲソングが楽しめるイベントである。たまにリミックスも流れたり、日本酒が出てきたりと遊び心が見られる中でも、DJイベントとしての構成はとても堅実でしっかりとしている。毎回DJを公募しており、新規DJの気鋭のプレーを見ることもできる。公募の陣営によってはどんな方向に転がるか判らない点も面白さだ。15年からは新宿azitoに拠点を移して会場も広くなり、よりパーティー感を意識した作りにシフトしている。
ちなみにオーガナイザーは酒が入るとすこーし話が長い。会場となる新宿azitoは食べ物持ち込みOK。スナック菓子だったり、推し作品に乗じた食べ物を持ち込むのも良いかもしれない?
ちなみにツイバイは他イベントと異なりNoが参加表明の合図だったりしなかったりして毎回カオスである。ノリに乗って楽しく、わいわいあそびましょう。

・はじめてのけっこん!
このたび、結婚することになりました…そんなフレーズの真実は嫁が100%NTRされるカオスなイベントが通称はじこんことはじめてのけっこん!だ。流れる楽曲のレギュレーションが広くエロゲ関連となっているため、家庭用移植やアニメ版のキャラソン、更には90年代作品など好き放題に曲が流れる。
しかしこのイベントの闇は観客そのものでにある。抱き枕、樽、バケツ…他のイベントでは聞いたこともないような物が持ち込まれる中、やはりその象徴は中身も含めて毎回数多く持ち込まれる「抱き枕」を筆頭とする布もので、月夢の壁面もタペストリーでここぞと覆われる。
絶えず繰り返される茶番の嵐は酷いことこの上なく、パーティー感はエロゲイベントの中でもトップクラスであると思う。DJも闇なら客もまた闇、四半期に1度の、布が、人が荒れ狂うイベント。是非一度は足を運んでもらいたい。

・百嫁凌乱 ~ひゃっかりょうらん~ 
「闇イベント」とも言われる百嫁凌乱だが、私的に百嫁を一言で示せば"茶番"が面白いイベントだ。
ドラマCD、NGボイス集、90年代楽曲、キャラソン、ゲームボイスを重ねる…何が流れても許される風土を持つのが百嫁凌乱。DJに対して投げかけられる怒号、そしてPCを持ち込んでテーブル席で黙々とエロゲをプレイしている人数の多さは随一。ほぼ四半期開催で、最近はゲストDJの数が4-6人と多いため、初めて見るDJの新鮮なプレーを見るという楽しみ方もできる。反面、ゲストの多さはイベントの方向の霧散にも繋がり、要するにみんな自重しないからカオスで毎回イベントカラーが全然違う。トリはベテランDJが担当することが多く、しっかりとアンセムも回収される(たとえば昨年10月末の締めはWhite Eternityであった)ことから、不思議とこのイベントは闇とも言われながら「アンセムイベント」とも称される。
安い料理、酒も特徴で、時折凄まじい量のテキーラが飛ぶ(15年6月以降、飲食持ち込みフリー化)。会場後方にはイスとテーブルが用意され、みなまったりと聞いて思い思い楽しんでいる。若い客層は、オタ芸をバチバチと打っている。
秋葉原ハンドレッドスクエア倶楽部という会議室のような一室で開催され、床はオフィス感がある。女性が無料であるのと、室内は完全禁煙で、分煙も徹底されているので煙草臭いのはちょっと…という人にもお勧めだ。

・B.M.P. 美少女ゲームミュージックパーティー 
BMPは、アンセムなイベント名とは裏腹にした真の闇イベントだ。確実にここでしか拾えない楽曲がBMPにあり、また曲を知る場として最高のイベントである。いろいろな場所で目にしているDJ陣がBMPだけは自重しない選曲をする、そういった強烈な色を感じさせるイベントである。アンセムですら一癖も二癖も付いており、新たな楽しみ方を見つけることが出来る。
レギュレーションはエロゲに留まらず、一般美少女ゲームも含まれ、楽曲の幅広さは凄まじく、ここでしか拾えない楽曲が存在する。
楽曲の構成はコンセプトが感じられ、ほかのイベントでは見ることが出来ない良さがある。高まるだけではない、知らない楽曲に会いたい方には是非お勧めしたいイベントだ。
毎度試験的試みが多いこともあって会場は安定せず15年からまた新しいことをはじめる模様。
ちなみに、B.M.Pのタイトルロゴに佇んでいるヒロインはDJイベントでも大人気のあの作品だが、おわかりだろうか。

・えろ×とろ
クイズ混合型DJイベント。最大の特徴は開催時間の半分以上を占める、エロゲソング専門のイントロクイズパートであろう。ジャンル別、動画イントロ、イントロ王等多様なイントロクイズが本格的なクイズ関連機器を用いて競われる。エロゲソングに対する造詣が試されるのだ。面白いのは正解したものだけが高まれる、推し曲をこたえられずに闇を抱える、といったDJイベントと親和性の高いドラマや文化が新しく生まれている点だ。
タイムテーブルはイントロクイズをメインに据える形になっており、DJパートも各30分と短めであるが、各DJとも強烈に拗らせたプレーを見せ、毎回本当に楽しい。
観客層も、クイズ混合形式のせいか、クラブとは縁がないが、エロゲソングへの愛が強い他のクラブイベントでは見られない参加者もおり、まさにジャンルが交錯した故の創発ともいえる要素を強く感じさせるイベントである。
推し曲で負けてはしばしば闇を抱える参加者が続出する。同時に、エロゲソングの広さを知ることが出来るイベントでもある。
クラブだけでなく、クイズも楽しみたいという人には是非参加をお奨めしたい。DJパートはやりたい放題でとても楽しいが、ほかのエロゲ系DJイベのスタンダードだと思わないよう注意。

・PINK Circuit
渋谷nagomixで時折開催されるDJイベント。リミックスに重点を置いたイベントコンセプトで、一枠はリミックスパートが設けられている…はずなのだが最近はもっぱら原曲志向で平日開催のナイトタイムに酒を飲みながら高まるDJイベントとなっている。若い学生層もおり、オタ芸も打たれやすい。
定期開催になってから数を重ねていないため、雰囲気はつかみにくい。nagomixは飲み物、食べ物持ち込みが自由。

・ひめくり*はーもにくす!
焼き肉を食べながらアニソン、エロゲソングを聞くイベント。名古屋感がすごい。


■関東圏のエロゲ系DJイベントの推移と客層
関東圏のエロゲ系DJイベントの14年の動向を振り返ると、新たにBMPやえろ×とろが立ち上がり、ガルノヴァ、ひめくり*はーもにくす!等の単発の新規イベントが開催された。関東圏では定期開催のイベント数は緩やかに拡大しており、トータルの来場者数は緩やかな拡大傾向を辿っているが、1イベントあたりの来場者数はイベント数が増えた分、分散、前年比では横ばいないしやや縮小している。
関東圏においてえろげ系イベントに足を運ぶ母数は150-200人規模、来場者層はある程度常連によって固定化されており、定期開催のイベントでは平均的に50人±αが訪れる。もっとも、時期にもよっては地方から遠征組も加わり、大きく増えることもある。
年齢層は20代前半が中心で、大学生も多い。"アニクラ"という場はそもそも激しい傾向があるため、平均的には若い20代以下の客層で構成される(地方はその限りではない)。他方、イベントを支えているDJ陣は、社会人の比率も高い。
毎週のように開催されるエロゲ系イベントで毎回顔を合わせる「常連層」の比率も相応に高く(この中にはえろげDJも含まれている)、定期イベントに何度も足を運べば多くは一度は顔を見たことがある人が揃う。
これはある程度方向付けられた空気感(悪い言い方で表現すれば身内感)を生み出す一因となっているが、DJや客の年齢層はそのまま作品が好まれる年代、すなわちフロアで流れる楽曲の年代に反映される、クラブ的セオリーは維持されている。
また、TES、リスリク、百嫁等固有のイベントタイトルのみで見かける客層も存在する。年齢層はTESやERG Nightが比較的広く、リスリクや百嫁等激しいものは若い人が多め。主催者や、開催地の違いでもある程度傾向付けられる。
参加者に占めるDJ、VJ等の比率は相応に高く、何らかの形でイベントに関わったことのある方が多い。イベントに通う中で見る・聞くだけでなく自ら回すインセンティブが高まりやすく、公募等のシステムによって比較的受け入れられる風土があるのだろう。


■関東圏のシーン変化
2014年の関東圏のでのシーンの変化は、以下の2点が特徴的だった。

・激しくなった
イベントの激しさは観客に依存する面が強いが、関東圏では常連勢がオタ芸を積極的に打つようになったことで、全体的な激しさが増した。
この流れを顕著に感じたのは6月のTES、そして耐久せんすいぶが生まれた7月のはじこんへの流れで、一つ階段を上ったと思った。琉姫アルナやfripSideの楽曲が流れると「オタ芸だああああああああ!!!!!!!」と大体誰かが叫び、更にそれに反応した人がオタ芸を始め…というサイクルが出来上がっていった。
イベント数が多いことも背景だが、特定の曲が幾度も流れる中で、スターチスやPRISM SPECTRUM等アクのある楽曲もバチバチと打たれるようになっていった。偶然にも九州からとある人物が東京に転勤になった時期とも合致しているが、個人が意識されるエロゲ系において、影響は間違いなくあった。これも含めて様々な要素が合わさったことの結果だろう。対面という単語を聞く回数は飛躍的に多くなった。オタ芸曲にも流行り廃りがあって、想像以上に糞だった作品の楽曲があまり打たれないとか、打ち飽きて義務感で打つようになる曲なども存在した。なお、15年に入ってからはこの傾向は一巡、関東圏におけるエロゲ曲は打たれる曲とそうでない曲が二極化を見せ、成熟化を感じさせた。

・流行り廃りある茶番・芸
アニクラとライブで異なる点としてペンライトの不在やPPPH等の一様なコールがほぼ皆無であることを前回の記事で述べたが、とりわけエロゲイベにおける傾向を述べれば、曲に関わりなく一様な動作は定着しない傾向がある。つまり、PPPHや、単純なmixは入りにくい。作品をベースにしたVがほとんどである背景もあって、アーティストを意識したコールは少ない(代わりにキャラ名が叫ぶコールがや口上が存在する)。
一方、楽曲固有の合いの手は定番化することが多い。鉄板を挙げればHHGの「シンジーテーイーイノー 」、ラブ・バインドでのマワリ、allegrettoや秋色で歌詞をディレイするセルフコーラス、シンフォニック・ラブのサビクラップやCall me Call for youのジャンプ、My Sweer Ladyでの手を振る動作等だ。普段楽曲を聞いて「ここ絶対セルフコーラスだよね」と思ったことを各自が実行した結果、定着しているもので、基本的にこの類はやる人がいればなくならないのだが、流行り廃りも激しい。
例えば、サクラハッピーイノベーション(アニソンだが)でみられた芹なづなコールがエロゲ楽曲でも転用されたのを数度聞いたが定着することはなく、春の七草口上(My Sphere)や絶対オタ芸~(ポップでショックなKISS事件)といった曲固有の習慣へと定着していった(すでに後に上げたのも風化しているが…)。
芸や茶番については、定番化された動作が根付く中で、誰かの行動ををきっかけに発展することが多い。
ジョストやせんすいぶ脱衣芸、ワンチャン赤本芸は前回の記事で触れたが、日向ちゃん陸上、こなゆきふるりカーリング、HHG高速思考、等数多く存在し、またドラマCDの再現だったり似ている曲調で替え歌を歌う…とバリエーションも多い。
やはり面白さは皮肉が効いていたり、愛が感じられる点であったりすることで、基本的に自由であるアニクラの醍醐味が生きて、新しい芸が生まれる瞬間の発想力は見ていて楽しい。
また、特定の楽曲で一個人が著しく高まることが定着している場合、個人名が叫ばれる、口上が存在する楽曲(星のようになりたい、Color worldや訪ねビト)も見られる。

野次や茶番は、特定の楽曲を、幾度も拾う中で派生し、生まれるが、ことさらオンリーの数が多い関東では茶番が日々生産、消費、輸入され、洗練、固定化、そして消耗されていく。
全国で生まれた文化(主に九州発祥?)がラグを伴って関東に輸入され、固定化され、そして再び他地域へ波及していく。
例えば「かしこいかわいい布良梓」は8月TESラウンジで原型となる通常のエリーチカコールから「かしこいかわいい○○××」で派生し、9月のFFFで固定化、その直後のえろあそではHesitaition Snowに波及するシーン。Hesitation Snowは10月頃に「南條愛乃の声がする」が定着(fripSide名義なのだから当たり前だろというしょうもないネタ)し、名古屋圏にも波及していったが年明け以降関東では廃れ、本曲は耐久OAD曲へと移り変わっていった。


■エロゲ系DJイベントの客層
エロゲ系イベの客層はまずほとんどがエロゲ畑の人間である。彼らの多くはある程度の年数の遍歴を持ち、各自推しのブランドを確立した上でDJイベントへの参加に至っている。LumiLiaのように在宅ゲーマー→ライブ→DJイベと手を広げていった人も多いが、ライブには一切参加しないという人もいる。ただ共通点を挙げれば、楽曲に対する関心、感応度が高い人が多い。
また、えろ×とろが開催してから、クラブ層ともまた趣の異なる、純粋にエロゲソング愛好家、エロゲーマー層も新たに見られるようになり、更なる多様化を見せている。
参加者の中には稀にアニクラからの移行組もみられ、全く未経験の状態から楽曲の幅の広さに惹かれて参加に至った人、直接友人に誘われた、アニクラの専用パートで耳にする機会があった等がきっかけとなって参加を初めてエロゲ系のカラーが肌になって定着した人もいる。アニクラに用意されていたエロゲパートを見て思ったことだが、アニクラに通う中で、アニソンで高まり慣れてしまった人が別の高まりを求めに行く、またはふとエロゲソングの方が高まることに気づき、移行するケースが見られる(当然逆も然りだ)。ある程度エロゲソングを好んでいたものの、グループコンセンサスの中でアニクラで遊んでいるケースもある。アニクラ常連系の特徴はキレのあるオタ芸だったり、体格の良さであったり、Aメロで入る掛け声も特徴で、カラーの違いもあって面白い。
多様な年数遍歴の参加者が集まることでDJイベントの雰囲気は形成され、流れる楽曲にも影響、変化が伴っていく。

アニクラはルールが少ないことそのものがジャンルの特徴であるが、オタ芸中にぶつかれば謝る、他人の高まりを邪魔しない、互いを優先しあうといった暗黙のマナーは遵守されている。
タイトルによって空気は様々だが、エロゲ系はある程度の秩序が保たれていると思う。この背景は、プライマリが二次元に傾いていることや、男女関係のしがらみ等、荒れる要素が少ない点にあるのだろう。
ただ、物をなくしたというのは時折見るし、私が初めて参加したTESでは服が持ち去られた(サイズが違う服が残されていたので誰か間違えたと認識)ので、貴重品の管理は忘れずに。


■クラブ層のエロゲ購買力は高い
これはイベントに参加すれば感じられることだが、クラブ参加層はエロゲに対して購買意欲が異常に非常に高い集団である。オンリーイベントに来るくらいだから…と察する通り、エロゲソング、そして作品に対する愛が重い人たちが多い。
エロゲ発売日に開催されるイベントでは、荷物置き場に新作が詰まった各自の紙袋が山のように詰み上がり、楽曲が流れればその場で開封芸が始まる。推しブランドの予約が開始された直後に、作品のキャラソンが流れれば予約特典色紙がばらまかれる。推しの作品は10本単位で購入する。
LumiLiaは14年以降新作の購入数が増えた(更に積みゲーの数が増大)のは、自らでは進んで買うことのなかった楽曲からそれを推す人の異なる価値観に触れ、手が広がったからだと思う。
上記の音源に対するセオリー等も徹底されている点は、クラブにおいて楽曲を繋ぐDJ等スタッフ自身にエロゲに対する敬愛が常に存在している点も大きい。
↑存在しているかどうかは見ていてわかる


■アンセムの流行り廃り
DJイベントではアンセムという単語を耳にする。アンセムの定義は曖昧だが、LumiLiaが考えているアンセムの意味合いは、「その場に来ている参加者の多くが知っている曲」である。
例えば、14年における代表的なアンセム楽曲を挙げれば、前半期がClover Day’s、後半がRe:Callだろう。その他にも、どんなイベントでも流れるOne-chance!!、シンフォニック・ラブ、My Sweet Lady等は最アンセムに位置する(14年中はそうだったが、15年に入り流れる頻度はいずれも減少)ほか、「このイベントでは大体流れる」という色を伴ったアンセムのMilky Ice(リスリク)、はたまたDJが好きだからと毎回流れる曲があり、次第に特定の楽曲がアンセムへと変化していくこともしばしば見られる。イベントコンセプトに基づく方向性だけでなく、1年の時節を象徴する季節感を伴う楽曲や、DJが自ら作り出す流れにより、アンセムは左右されていく。

複数のイベントに参加する常連層にとってアンセムは幾度となく拾っている楽曲となっており、楽曲に対する反応も徐々に変化していく(余談だが、何度聞いても反応が変わらないものはその人にとって不朽の楽曲であると言えよう)。
一時期はよくかかっていてもある時期から急に拾わなくなることもある。アンセムの流行り廃りもまた激しい(このような中で数年にわたり鉄板と化した上記のような楽曲は最アンセムと段階づけられることもある)。

一方、アンセムの対極に位置するのはマイノリティ楽曲、たとえばブランドや作品そのものが知られていないもの、作品やOPは有名でも、ED、挿入歌、キャラソン、サントラ収録アレンジ版…と後になる連れ知名度は下がり、これらは”闇”と呼ばれることがある。
アンセムは全体感のある盛り上がり、マイノリティな楽曲は数人に物凄く刺さる光景が展開されるため、1イベントで流れる楽曲の内、アンセム比率はイベントの空気感に大きく関わってくる。アンセムイベントは一体的な盛り上がり(大体炎上と呼ばれる)が意識されるし、マイノリティな楽曲が多く流れれば個々での満足度が強く高まっていくケースが多い。

激しさを表す指標は客の年齢層でも傾向づけられるが、必然楽曲面もそれに感応する。
精神を削り膝を床に付かせるバラード、打たせることに特化したオタ芸楽曲、リミックスやエレマス曲で見られるクラブミュージック調のタテノリ楽曲…基本的に推しやプレイした作品の楽曲で前に出てくるものの、オタ芸曲が多いイベントは激しくなりやすい。
セオリーとして、基本的に本編発売前に楽曲が使われることは無く、音源もサントラやシングルが発売してから用いられる。毎月末は新譜が溢れ、消化される。しかし、継続的に持ち越される楽曲は多くない。
アンセム楽曲は幾度も流れる中で次第に其々の芸が見いだされ活気を見せるが、そうでないものは忘れ去られ、流れる内に反応は薄くなっていく。
それでも、クラブに参加する各自において、絶対的という曲はどこかにあって、それは皆異なっている。エロゲ系イベントに訪れる多くのゲーマーは、各々、異なった遍歴を持ち、作品に対する思いがある。そういった話を聞く中で自然と新たな面が見えてきて面白さを感じるのも確かなのだ。


■DJイベントを面白くする”一体感”と”個人性”
エロゲ系で芸が定着する要因の一つは、個人が立てられる風土がある点ではないかと思う。推しや高まりなどからこの曲=誰々…と定着することがある。
アニクラで人気がある曲が流れると一度に前に出てくるが、エロゲ系ではその限りではなく、不思議と数人に拠る光景がしばしばみられ、個人(対面の場合は2人)単位となる場面も多くみられる。
この背景はブランド数の多さ(推しが広く分散している)こと、イベント参加人数の母集団の少なさ等から生まれるものではないかと思われる。母集団の少なさは結束感を生み、反面身内感が出やすいともいえるが、これらは芸や茶番が発展しやすい下地を生んでいる。
アンセムや流行りの楽曲であれば全員が一様に盛り上がり、"フロアがブチ上がる"。クラブでみられる一体感のある盛り上がりと個人性の両立がエロゲ系イベントの空気を作り出している。



 DJイベントに対する価値観

■私がDJイベントの参加に至る変遷
私がなぜここまでDJイベントに参加するようになったかを考えると、DJイベントの意義の一つである大画面、大音量で高まることが、LumiLiaの元々のスタイルと非常に通じ合っていたからだと考えている。
LumiLiaが快適なエロゲ環境をめざし、大型液晶ディスプレイやプロジェクターを自室に導入し始めたのは2002年のことだ。OPムービーの鑑賞は当時の趣味の一つで、大画面で初めて見たモエかんや朱のムービーは大きな感動であった。
しかし、当時エロゲを取り巻く環境が現在と大きく異なっていたのは、一人で楽しむ趣味で完結していたことだろう。エロゲを楽しむ人は多かった、エロゲ音楽を楽しむ人も相応にいた。しかし"エロゲムービーを楽しめる人は少なかった"。これらに関わるコミュニティも不在だった。05年にかけてのオープンに近いコミュニティは繁栄期にあった2chの専門スレなどに留まり、実際にオフとして誰かと会い、ムービーについて語る場は皆無に近かった。
一個人で楽しむことそのものは、今振り返ればエロゲに対する独自の思考の確立やスタイルに派生していった。一方、発想の多様性という面では、他者との意見交流が必要だとも捉えていた。だからこそ、大画面・大音量で気軽に楽しむことが出来る空間が生まれたていたことに私は感銘を受けたし、エロゲソング、そしてムービーの価値を理解する人達が集まるDJイベントという場は私に深く刺さった。


■DJイベントの醍醐味の一つは高まりを知ること
アニクラに参加する面白さの一つは、自分の高まりがどのような環境下で最大化されるか、はたまたどうすれば最大化できるのかが知れることであろう。
クラブ層の楽曲に対する感応度が高い(気持ち悪い)のは、自然とこの感性が洗練されるからだと思っている。
経験的には、DJイベに来て好きな曲で高まることを覚えた後、「自らはどの要素に高まっているのか」を考えるようになった。
ライブの満足度は演者のパフォーマンスに依存する面が多いが、アニクラは「自分がどれだけ楽しめるか」の要素が楽しさ、効用に直結する。
自らの姿勢次第でライブ以上に楽しむことも可能なのだ。LumiLiaがDJイベントのみを目的とした遠征をするようになった理由は、自らの楽しみ方次第で、その効用がライブを超える場合もあると気が付いたからであった。


■DJイベントを長く楽しむには
当初曲を知るために通い始めたDJイベントだが、参加を続ける中で、他人の高まりを見る面白さや、そこで生まれる文化やその流れについての面白さを見出していった。私の場合、前回の記事を書いた段階で、話したことのある人は数人、その後自分と同じ常連層と気楽に話せるようになったのは更に4か月経った10月頃だったから、馴染むのはずいぶん遅い方だった(人見知りなので…)。曲を知ることから、作品に対する他者の価値観を知ること、そして楽曲の繋ぎや流れを見ること……DJイベントの楽しみ方は3段階くらいに渡り、大きく変化していったように思う。

故に、曲で高まるという要素のみでは、長くイベントを楽しむことは難しいかもしれない。なぜなら、流れる楽曲は群衆の好みに影響されるからだ。結果的に、次第に知らない曲を聴く機会は失われていく。初めてDJイベントに足を運んだ私と友人の間でその後、イベントへの定着が分かれたのはこの点であろう。
楽曲の味わい方、自分以外のジャンルへの手の広げ方━━━━何を楽しむ要素とするか、DJイベントへの参加が根付く分岐点となろう。
なお、私が参加に至っている理由を探ると、冒頭の変遷で述べた根本的な趣向が背景にあり、イベントを通じてそれまでは聞かなかったジャンルに手を出し、クラブの影響により趣味が派生した点も大きいと感じている。


■ライブに対する価値観の変化
LumiLiaはライブ(現場)からアニクラに派生したが、DJイベへの参加が習慣化する中で、以下のような点でライブに対する価値観に影響があった。

・光物を持たなくなった
正確には”光物を持たず”高まるようになった。ライブにペンライトを持ち込みはするし、出演者がペンライトを振ることを煽ればそれに応えるが、リウムを持つ頻度は減った。
余談だが、近年ライブの最前にいるベテラン組がリウムを持たなくなり(客席側が暗くなる傾向)、それによりライトで先導する役割を担っていた存在が消え、後方組のペンライト色がばらける光景を見るようになった。ライブ参加層に占めるアニクラを兼ねる層の比率が増加していることが影響しているのではないかと思っている。それでも、違うものであることは認識しておこう。

・ライブ参加数が増えた
事後的な結果であるが、「ライブに気軽に参加できる」ようになったというべきだろう。これはDJイベで会う人たちや流入する情報が増えたことによる影響が大きかった。九州から北海道まで、様々な地域からライブのために関東へ赴く人達と交流する中で、遠征ハードルも自然と下がっていった。

・ライブ前に酒を飲むようになった
前はこんなに飲まなかったのに、これは間違いなくDJイベの影響……。
ライブ前にエナジードリンクを飲むことが多かったが、14年以降は雰囲気に合わせてではあるが、酒を飲んでからライブに臨むという楽しみ方も増えた。ただし、ブログ投稿を前提としてMCなどを覚えていくときは自重している。

・予習にかける時間が減少
これまでLumiLiaがライブに参加する際は鉄板のプロセスが存在し、準備に相当な時間をかけていた。具体的にはライブ前後1,2週間で 予習リスト作成(足りない音源を買い揃える)→振りやコールを把握→ライブ本番→終演後は詳細にメモ(MC等すべて)→感想記事投稿という流れを辿っていた。
参加するからには誰よりも楽しみたいという思いから習慣化していたことだが、参加数の増加によりこのサイクルが追いつかなくなったこと、またDJイベントで聞き慣れた故にコール等の予習の必要もなくなり(注意点としては、DJイベだけではフルに弱いのである程度の予習は欠かさないといけないが…)、感想記事も全て投稿することを辞めた。やはりここもライブに対する気軽さが生まれたということなのだろう。

・楽曲に対する選好が向上
拾えない曲も拾えるようにするオールラウンドな楽しみ方から、聞きたい楽曲が聞けるかどうかをより重視するようになった。聞きたい楽曲が聞けたときの高まり方はそう変わるものではないが、直前にリプレイ、ムービー再生等、本命曲で高まるための準備を一段とするようになり、アーティストを視界に焼き付けながら脳内でVがフラッシュバックしつつ高まるようになったのは自分なりの高まりを追求した先にあった14年の新しいスタイルだった。

総括すれば、ライブを気軽に、自由に楽しむようになったということなのだろう。


■その他の変化
ライブ以外の影響は、反省点もあるので併せて書き記しておきたい。

・エロゲ新作の購入数、購入ジャンルが増加
DJイベ層は購買意欲の高い集団だが、その影響を受けてか、「お兄ちゃん、右手の使用を禁止します」等、以前は絶対に手を出さなかったジャンルにも手を出した。ライブ数が増える中でこの曲が聞けるからこの作品をやろうと手段と目的が逆転するシーンもあったが、やはりプレイ直後に拾う楽曲は”違う”。

・プレイ本数の減少とアニメ視聴の壊滅
購入数が増えた半面、14年のエロゲコンプ本数が13年の3分の1程度に落ち込んだ。この要因ははっきりしており、DJイベントの参加に傾倒した結果だ。社会人なので休みは土日祝日有給だが、1DJイベントは6時間、会場までの所要時間を踏まえると8時間、これらに参加する中でまず犠牲になったのはアニメ関連だった。もちろん参加者の中には両立している人もたくさんいる。
私の場合、元々DJイベント参加は14年初からの目標としていたこと、またジャンルを知り始める段階は一番楽しく、他のことを平衡できるほど器用でもないので、むしろ慣れた現状において、今後どうバランスをとっていくかの考えが重要と考えている。どの程度振り分けるかのバランス感は大事。

・カラオケに行かなくなった
クラブで歌えるからだろうか。

・体を壊しやすくなった
私は元々身体が強い方ではないが、14年はよく体を壊した。金曜夜の社畜アフターのオールナイトは思った以上にハードであるし、クラブ自体の衛星環境も決して良いものではない。完全な分煙が実現された箱は少なく、喉も傷めやすい。オールナイト後の体内時計は狂いやすい。社畜帰りからオールナイトで参加した時は高い確率で体調を崩した。無理をせず、アニクラに参加することは特に意識する必要がある事項だと思う。



 個別イベントレビュー

以下では参加したイベント毎の感想を前回の記事に続く形で、時系列で述べていく。
終盤には15年のイベントもいくつかピックアップし、紹介している。2014年5月末から34イベントと恐ろしく長いので、読み飛ばしてもらっても構わない。

その時々に起こる一期一会ともいえる事象の数々、そういった楽しさを少しでも感じてもらえれば、と前回よりも掘り下げて記載を試みている。(挙げている楽曲が偏っているのは知識不足や趣向です……)
時系列で書いているので、その時流れた楽曲の移り変わりを感じ取ることもできるかもしれない。

今回レポートしているDJイベント(太字は新たに参加したイベントタイトル)
・B.M.P.美少女ゲームミュージックパーティ
・Girl's Nova
・Free Culture

・TOKYO ERG SUMMIT
・Restricted!
・エロゲであそぼ
・エロゲとアニソンがかかります。

・はじめてのけっこん!
・百嫁凌乱
・夏の宴2014
・あにらば

・PINK Cercuit
・えろ×とろ
・NTR
・エロゲソングナイト
・SNEG
・なないろコンチェルトっ!
・アトリエしずく
・田舎の日
・FFF



・B.M.P. 美少女ゲームミュージックパーティー (Vol.2 - 2014/5/31 - 秋葉原オトトリズム)
新しい曲に出会いたい、という人に本当にオススメ出来るDJイベント。コンセプトが一貫されており、新たな曲と出会え、私が最も楽しんでいるイベントだと思う。旧名は「エロのみっ!」。イベント名称が変わり、ネーミングが親しみ易くなった。そのため、このイベントが抱える闇とのギャップは更に拡大することに。
第2回目もよく分からない曲が多く流れ、楽しい時間が過ごせた。全体の流れとしては後半になれば通常のイベントと同様に回収、アンセムパートに入るため、闇だけ抱えて終わるということもなく、バランス感も兼ね備えられている。今回からはZAL PROJECTのDJリョウ氏を迎え(イベントに通うようになればZALいう単語の異質さを感じることが出来るようになるはず)、更にピンクパイナップルとのタイアップ企画が用意された。
記念には青いケーキが出てきたりと、やはり収支大丈夫なのかこのイベント……。

開幕を担当したヘプタおじさんこと、Dai3110氏はこの日はDark3110に化すとの噂通りの選曲に加え、流した曲の作品の箱を大量に持ち込むパッケージ芸を披露。灯穂忌憚など懐かしい曲に巡り合うことが出来た。締めは往年の真理絵ってぃ。
きらぁ氏はいつもの如くえっちな曲を投げるが、IMMORALをかけてアンセムなのでテキーラが飛ぶBMPらしい空気感も。今回テキーラで落ちることはなかったが、プレイ後に転んで捻挫したとのことで、飲みすぎには注意。
初めて見たリョウ氏は、これが噂のリョウ域……!1曲目のYU-NOから始まり、あゆみちゃん物語実写版、魔法の賭博師トトカル☆チヨミ等など、よくV出るなオイ。生まれていない人がいるとも思われる90年代系中心で構成される選曲に多くが呑まれる中、コールを完璧にこなし高まるベテランDJ陣を目撃できたのは良い経験だった……
中盤のピンクパイナップルとのタイアップ企画は、オーガナイザーの紅煉氏と、ピンパイの中の人との対話形式で予想以上に真面目な進行。事前にアニメ化して欲しい作品のリクエストを募っており、一つずつそれに対するスタッフがコメントする…という場面もみられたが、どなたかが挙げた「はるかかなた」にワロタw
たっちゃん氏はようやく顔と名前が一致しご挨拶をすることが出来た……が、この夜は当初からデロデロに酔っており、混沌としたプレー。Planetariumからclosest loveの流れも記憶に無かったとのことだが、虚空のシズクを初めて拾えた枠であった。ハロレといえば、さまー氏が思い浮かぶが、たっちゃん氏もパケを持ち込み宣伝、きらぁさんも加えるとあかべぇ推しが揃うBMP陣営なのであった。
ゆたき氏は今回アンセム枠を担当。本当に光光していたが、時折お兄ちゃんが見え隠れするのはお約束だった。
オーガナイザーの紅煉氏は、明日出逢った少女、DMFを一推し。この選曲には刺さりまくっていた。あといつもTIMEが流れている気がするので、相当好きなんじゃないかなぁ。
トリとなったさまー氏は、Solitudeから入るSなプレー。私の中で最後のユニシフ作品でもあるが本曲は原作プレイ済の方からは凶器ともいえる破壊力を持つが、LumiLiaはスコップがお気に入りなので「スコップだ!」と言わずにいられなかった。作曲家繋ぎが意識されつつ、羽鳥空関連で拾われたと思われるBlaze of Reunionはこの時初遭遇だった。

余談だが、前回の記事は意図せずして意外と見られていたようで、色々な方と挨拶する機会に恵まれた。("ブログの人”で紹介されるとは……)
もう一つ驚いたのは未完箱氏がいらしていたこと。九州在住かと思ってました。次回Vol.3は7月最終週だったが、社畜事情により.参加は見送り(´;ω;`
今後も参加したい推しイベントだ。



・Girl's Nova (新規 - 2014/6/14 - 六本木WONDER LOUNGE)
女性による女性のためのエロゲ系DJイベントというコンセプトが前面に打ち出されたイベント。
名前の通り、DJ,VJ陣(サポートスタッフに例外含む)は全員女性。これまで女性の入場料が無料になるなど、来場のハードルを下げる試みは百嫁凌乱等でも見られていたが、スタッフ側全員が女性というのは初めてだろう。ちなみにエロゲオンリー系DJイベントにおける女性の来場率はお察しの通り、アニメ系と比べれば非常に少なく、これまで「ゼロにはなにをかけてもゼロ」と自虐されたほどであった。

女性の入場料は無料等の特典に加え、告知も事前から打たれていた事が功を奏し、女性率は20%超と、未曾有の状況だった。確かに華やかさがあったもあり、事後的に本イベントをきっかけにエロゲ系DJイベントの常連となった方もいるので意義があったと捉えられる。
これまでエロゲ系イベで見たことある女性方はほぼ揃っていた印象だ。王道とは異なるが、華やかさで新たな道を切り開こうという気概は感じられるし、オタオタしたい(?)人にもお薦めだった。また、このイベントの意義として、女性のみでイベントの主催を任せるという点にもあったのだろう。

女性DJによる選曲は、個性というよりはまず、感性の違いが出ていたように思える。ブランド毎の選曲傾向を振り返っても、ああこの作品を入れてこないんだな思ったシーンが結構あった。例えばDJイベで必ずといって良いほど拾い、刷り込まれたマリンブルーに沿っては初めて遭遇しなかった気がするし、ガラスのくつ拾ったのは初めてだった。理多や飛蘭は多目、フロントウイングではグリザイアやほしうた、ジブリール等が目立っていた(タイムリープ派←)。NANAさんは男女限らず不動の地位。
印象に残ったプレーを紹介すると、みりあさんは普段通りのダーク系で、MC等が入らなくても、本当に交代したのが一発で判ったのに笑ってしまった。魂の慟哭のeditでは見事に吊られた。
えんさんはこれ葵ちゃん(のコス)だよなー???と思ってプレーを見てみれば、Steel My Heart、Growing、クロハリプロ、last fortune、はい。女性にしずく推しっていたんですね……。最後はClover Heart'sからリプロに繋げられるどこかで見たプレーw
Steel My Heartは新しいのでアンセムだと思っていたが、高まっていたのがあまり刺さる曲が被らない怖い人だけだった。
saki-nyanはTES_LIVEで闇やらと話題になったDJ。(少しだけ立ち会ったが、星咲イリア曲が流れていた)界隈から老外エロゲババァと揶揄されたが、ガルノヴァでもみりあさんと同様、個性と呼ぶに至り、00年前半の楽曲が突き刺さり、フル掛けされた曲でとても共感できた。強いて言えば、年齢が流される年代と合わなすぎるが。
あととどなたか忘れてしまったがclosest loveの前奏からHesitation Snowに切り変えたのは茶番過ぎて笑わせてもらった。
エロゲを始めて間もない方もいて、直球アンセムを暴力的に放り込んでいてなるほど、と思ったシーンも。

どの作品を選ぶか、作品内のどの曲を選ぶか、そしてどのような流れを作るかが、DJの個性、そして世界観を決定づけるのだ。
このイベで強く感じたのはDJイベにおけるHOOK曲の位置付け。ストノ大人気なのわかる、ライライ根強い人気なのわかる、メルチモ熱狂的な人がいるのわかる、オレポケ若干闇扱いなのわかる、そして忘れ去られるプライミみたいになっていて僕は悲しかった。

女性客はほぼ何らかのコスをしたレイヤーさんで、なるほどエロゲ系コスをしてみたい、という人にはうってつけの機会でこの点からも来やすいイベントなのかもしれないと思った。みなさん可愛らしいのですが、終盤ではスク水1枚で対面打ちしていたり、ほぼ床に寝転がって奇声をあげている人もいて、やっぱりエロゲ系DJイベの血が流れていることを感じ取ったのだった。

アニクラの激しさは客層に依存すると思っている。それは知識量だったりイベント慣れしているかというものもあるが、女性率も大きなファクターであろう。
女性率の高いアニクラの盛り上がりがどこか暖かいのは、レディーファーストの意識が自然と共有され、気遣いの要素が働くことが背景だと思う。エロゲ系は、そもそも女性が少なく、嫁が画面の向こうにいてそれで高まるわけだから、カラーとして激しくなって当然だ。ガルノヴァに至っては、男性側がノー脱衣で配慮という要素が働いていたと感じたが、むしろ女性側の方が脱いでいてカオスだった。
ガルノヴァはリスリク系列のイベントであり、リスリクで回しているDJ方も多く会場内で見られ、これまで見てきたDJ.VJ方が回す側でなく、見る側にいたことも新鮮だった。例えばVJのZUMA氏がピュアガールでノートPCを構えて対面していたり、きらぁ氏、風雅氏によるフォルトゥーナでの対面打ちなど珍しい光景が見られた。この雰囲気は身内感と捉えられてしまう面もあるが、良し悪しあろう。

会場となった六本木WONDER LOUNGE(今は閉鎖)は初であったが、環境面では私的に不満は残った。
1つ目は音量が大きすぎること、2つ目は分煙が効いていないこと。いずれも主観的評価になってはしまうが、私が煩いと感じる音量はアニサマを除いてそう多くは無く、DJイベでは初めてであった。六本木WONDER LONGEの音響は、敢えて指向性の狭いEV ZX5(60度)を前方ブロックの4隅で内向きに配置し、後方ではスピーカーを減らすことで、歓談出来るような設計になっている。ラウンジの無い一体型の箱という制限下での工夫を効かせた設計だが、ガルノヴァは後方での音量がちょうど良く、したがって前方での音量が大きすぎたように感じられた。その一方、後方に行けば煙で眼がしみるという私的には厳しい状況であった。
喫煙に関しては、率直に言って私は煙草の臭いは苦手なのだが、クラブイベントの性質上、切っては切れないものだと考えており、臭いの付着等はある程度割り切っている(LumiLiaは必ず調べてから参加するようにしている)。しかし、非分煙環境でも体感差はあって、目に染みる程煙が滞留する環境は厳しいと感じる。
エロゲ系イベントに初めてくる人、それも女性をターゲットにするのであれば、この点はもう少し配慮しても良いのではと思った。今も一番身体に優しい会場は分煙が徹底されたリスリク本拠地のunique laboratoryだ。

ライブやコンサートの音響において、最も疲れづらい特性はピラミッドバランス(高域に向かって徐々に減衰していく特性)である。例えばUEのカスタムモニター等ではこの傾向がみられる。一方ピラミッドバランスは音楽をつまらない音にもする。中高域の聞こえ方において重要なのは歪みだ。アンプの出力、スピーカーの箱、ユニット数などで音の聞こえ方は大分変わる。極端な大音量で耳が疲れないユニット構成は今の所、渋谷VISIONくらいではないか、とLumiLiaは考えている。
色々書いたが、音量については各個人で感性が異なり、また私も一参加者に過ぎないため、個々人で対策することが最善だ。お薦めは音響用の耳栓を使うこと。20db程度、音質を保ったまま下げることが出来る。

演者側から見てどうなのか分からないけれど、DJとの距離や高さが近い方が満足度が高い。この辺は機材へのリスクとの隣合わせでもあるし、またDJ自らが空間を作り、先導していくことを重視するかどうかにもよりそうだ。


・Free Culture (vol.25 - 2014/6/20 - 大塚DEEPA)
通称フリカル。初めに断っておくがエロゲオンリーではない。アニソンを中心に様々なジャンルの楽曲がかかる、LumiLiaが本当の意味で初めて参加したアニクラとなった。
この回の来場者数は100人超。客層は女性の比率も高く、その多くはレイヤーさんだ。また、男女問わず明らかにオタクオーラを感じさせない層も多くおり、若者が中心ではあるが、幅広く層が入り混じっている。J-POPやV系、ヒップホップなど、流される音楽も多彩で、知らないジャンルの曲に触れ合うことが出来る。これまで参加してきたオンリー系では、ジャンル内で新しい曲に触れ合える面白さがあったが、フリカルはジャンルの交錯こそが面白さだと思った。
ラウンジでぼーっとしていた時に見ず知らずの方から話しかけられた。その方は普段ヒップホップ系のクラブに通い、たまたまフリカルに紛れ込んだようだ。ノリノリな様が新鮮に映ったようで「凄い…」と何度も繰り返していたことが印象に残った。

高まり方は人それぞれだが、各々、本命曲が来ればスクリーンの前に座り込んだりする様子は層広しといえど、どこも一緒である。会場の雰囲気として率先するものが激しさではなく、暖かさであるのは、女性がいることによって集団に配慮の意識が働いているからだと思った。
なお、この回はなぜか普段のエロゲ系イベで見るDJ,VJ方の姿もあり、翌日のTESを前に話にも花が咲いていた。

さて、フリカルは開演から立ち会ったが、メインホールに入った瞬間、SHUFFLE!のOPから始まり「俺はアニクラに来たんだよな?」と脳内で確認しながら突撃する事態に至っていた。名曲は廃れないから名曲なのだ。
後々気付いたがなるほど、人が少ない序盤の方が好き放題かけられるんですな!その直後もこのみに(この醜くも美しい世界)OP等が刺さる等、キレるしかなかった。途中では、やたらプリキュア推しのDJがおり、スマプリを推すのはキモオタ層であることを確認したのだった。なお、色々盛り上がる曲はあったが、知らなかった作品として家に持ち帰ったのはガンスリンガーストラトス。これはVが格好良かった。
オーガナイザーのkskalternativeは途中音が止まるなどのアクシデントに見舞われつつも、この日はLiSA激推しの気概が感じられ、唯一シンフォギア曲を流す私的ナイスプレー。
この日のトリはDJ jun。氏のプレーはこれまで何度か見たが、挨拶をさせて頂いたのはこの日が初めてだった。そして完全に読まれたらしく、black bulletが嵌めこまれ、震えて高まるしかないだろオイ…………!その後会場の空気を読んだJ-POPやV系の曲が続き、私の出番は終わったなと、寝オチモードに入ろうとしたところで、なにやら聞き覚えのある旋律。エロゲ曲じゃねーか。
前に行って左右を見たら、見覚えのある顔しかなかった。フォーリズム→恋がさくころ桜どきとつながれ最新作の宣伝を兼ねたような流れ。フォーリズムOPは前日公開だったが、Vはしっかりと用意され感心を覚えると共に、「デデデ、デデデデッ、デデデッ↑デデー↑」を決められたのが楽しかった。そして最後はclover day's。実はVJのややさんがこの日、杏璃コスだったので、しっかりと回収したプレーだったのだ。このネタのオチはリスリクに続くw。
オーガナイザーお二人の時間だけ音が止まるハプニングが見られたが、ここで怒号と共に大量のテキーラが飛んでこないのは新鮮な光景に映った。

大塚DEEPAの環境は申し分ない。分煙が完全に効いているほか、メインホールも広く、スピーカーも片ch38cm2発+サブウーファーの構成。前方はステージにも上がれる。壁には窪みがあって、酒を置くことも出来る点も気が効いている。オリジナルフードは300円ながら、非常にハイクオリティなホットドッグだった。

暖かさもあり、良いイベントだと思った。ちなみに、このイベントを選んだ理由はオーガナイザーが中高時代の知り合いだったからだという……世界は狭い。来場の瞬間、本名が飛び懐かしの再会だった。身内は怖い。


・TOKYO ERG SUMMIT (VOL.16 - 2014/6/21 - 渋谷DESEO)
3回目の参加。参加表明数は前々回程度の100人程度に収まったが、過去3回の中で激しさは間違いなく最高だった。
場の激しさは客層に依存するとの目線に変わりはないが、都内におけるエロゲ系イベのオタ芸率は着実に上がっているとの確信を深めていった回であった。全体的な選曲は季節を反映し、夏を意識する曲が多くなっていた。
ライブパートのゲストは仲村芽衣子さん。第一印象は背が高い、そして歌い始めれば力強いボーカルに惹かれた。BGMの前に買ったアリスボーコレがここで役に立つとは…(一番聞きたかったAtDは残念ながら聞けず)。

TESにおいて回を追う度に見られる環境向上の著しさは特筆に価する。メインフロアのプロジェクターは、前回までのSANYOの液晶方式から各VJら個人所有のDLP方式にパワーアップし、特に開催数日前にVJ ZUMA氏が導入したBenQ フルHD DLPプロジェクターは発色は素晴らしかった。分配の影響で出力解像度はXGAに制限されていたが、スケーリング画質でもパネル解像度の高さを充分に感じられるドットの滑らかさで、発色の良さと輝度の高さの両立されていたのだ。

開場前で待機していた時に、あすちるべあれんじのお二方が出てきたのに驚いた。
DJ陣のプレーをいくつか挙げれば、まず序盤ラウンジで立ち会ったpunix氏だ。この日は服装からeden*おじさん(?)と化していた氏だが、2月の百嫁で世代が重なって危険だな…と危惧した通り、開場時のBGMといい、水夏を当て込まれれば死に体になるのは必然であった。この場で、Fragmentよりも夏の終わりに…の方が破壊力があることを知った。
メインフロアでは、ゲストDJで九州から招かれたハピメアおじさん…こと、DJみやびのプレーを挙げておきたい。
初っ端から本人が直前までプレイしていたとのイノグレの殻シリーズ曲がほぼフルで流され罵声が飛び交ったかと思えば、続けてFLAT作品「ひこうき雲の向こう側」等のBGMに接続されると、既プレイ者らを中心とした正座鑑賞会に。ステージの目まぐるしく移り変わる光景、なんだこのラウンジ感はw
真面目にやりますと宣言した後は、ピンポイントな選曲とアンセムが交互に、緩急が効いて繋げられ、フロアの支配力が高く、楽しいセットリストだった。Hesitation Snow等の以前聞いたmixで聞いた曲が含まれ、DJ自らが高まる曲を入れている感覚が強い。
実はDJイベでBGMに遭遇したのはこの時が初めてだったが、それだけで個性になるものなのだと思った。BGMが選ばれた段階でほぼその作品はプレイされ、その上で推してくる気概を強く察せられるので、世界観の形成に繋がるのだと思った。それがまだ未プレイの作品であれば、強くやってみたいという気にさせられるのだ。
もう一つ、どなたが流したか失念したが後半のメインフロア、1曲目で「黒白の天風-PARADOX-」を流したDJにブチ切れだった。眠気が吹っ飛んで、反射的に突撃し、「P・A・R・A・D・O・X!」でした。ラウンジのひだまりバスケットでは「かしこかわいいエリーチカ」コールが響いたが、以降のイベントから一段と口上が多彩になっていた印象。

朝5時に繰り出されたせんすいぶ脱衣芸。脱衣は恒例(?)だが、本家を伴って界隈屈指のアスリートが揃っていたのは尋常ではなかった。
初の本家を目撃したColor Worldは、人間とは思えないキレ。全体的に強靭な方々が多かった。
やはりTESの魅力は安定した楽しさと、ステージでのDJとの目線や距離が近く、皆が一体となって高まれる感覚である。


・Restricted [R-18] (4本目 - 2014/6/28 - 新大久保unique laboratory)
箱が確保できず、一回のお休みを挟んで、同じ新大久保unique laboratoryにて4ヶ月ぶりの開催となった。私が初めて参加したイベントタイトルでもある。一度原点に還っておきたいという意味でこの回のリスリクに参戦しない選択肢は無かった。前週までガルノヴァ、TESが続いたこと、更に大型エロゲ発売日も重なったせいか、来場人数は前回よりもやや少なめ。ただ、オタ芸がよく打たれる激しさは変わらず、アンセム曲がよく燃え、会場環境の良さが光るイベントであった。

右も左も判らなかった1回目と比べ、リスリクの新たな魅力に気付くこともできた。イベントの特徴は公言通り、超有名曲から最新作の楽曲まで、アンセムが本当によく燃える。その一方で、前回みりあさんの枠があり、今回も闇のb2bが用意されていた辺り、しっかりダーク系、闇も意識された構成となっている。ヘジテやクロハ、クロデ等の超有名所は外されている点も鋭さがあると思った。聞けばアンセムだが、これまで聞かなかったものもよく聞いたと思う。魔女こい関連2曲遭遇は初。
ロケパニ、Eternal Melodia、Alice in Rosso、miracle luminous→fS→sword of virgin、last fortune→メッセンジャー…と、佐藤しずくの声が割りと聞けて俺得だったが、この中でメッセンジャーが最後だったのがなお良かった。

リスリクのDJ,VJは若い方から良く見るベテラン陣まで年齢層が広く、他のDJイベントでも目にする方ばかりだ。パフォーマンス的なプレーに至るまで、いずれもエッジが立っていて、ワイワイとした賑わいがありながらも、競っている感も感じられる。この好き放題感はリスリクっぽさであると思う。
リスリクでなお一推ししたい点は、多彩なVだ。DJブースの背面では、プロジェクター投射によって左右に2つの画面が大きく映し出される。VJは常に2人以上の体制で、2画面のVがあそこまで独立していると聞き慣れた楽曲でも、また違ったライブ感や楽しさがあると思った。
レミニセンスブルーではすかさずレミニセンスのVが映し出されたる小技や、ED曲が流れればエンドロールとPVが、紫曲が流れればすかさずCG版とアニメ版Vが使い分けられ、ライブとカラオケ動画、ED曲でのエンドロールとプレビュームービー等、合わせ技は楽しい。

僕が見た初めて見たDJのプレーは、ちゃんひな氏だ。今回は唄う勢い…というか完全に歌っててパフォーマンスとしてもレベルの高いDJプレーだった。この日はSHOT Fes特集と実を兼ねつつ、星メモOPとラブカミ等のピンポイント攻撃が光った。マブラヴがかかればVJと腕を組んでVに見入るw

8月曲で大図書館とFAが出て「!?」みたいなシーンも。とにかくVが独立している、という感覚を強く持てる。
最後の挨拶でクロデがかからなかったことに杏璃コスの某VJさんから突っ込みが入り、先週との違いも出ていて、面白かった。各自やりたいようにやってる感はリスリクの良さとも言えそう。
そういえばSplash!ではfujukawa氏が脱ぎ、「意外な人が脱いだ」と話題になった。思い返してみれば、これはじこんへのフラグだったのでは(ry
終盤でクロシェ曲(確か)が流れ始めふと後ろを向いたら、最後方にいたjun氏が上半身裸になっていたりと、どうやら脱衣が流行りつつある?

イベントトリのおれお氏もここぞと燃やしつつ、締めはever forever。minori好きなのだなぁ。
間奏で台詞が入ると罵声が飛び交った。
おれお氏ってこういうの好きだよな…。最後は優子の台詞で締められる。
優子「翼が無くてもきっといける」
?「なああああにがじゃ!」
お決まりの野次、クソワロタw


・えろげであそぼ (Vol.6 - 2014/7/12 - 高円寺ACID2)
初期に存在を知りながらも、体調など諸々の事情で過去2回スルーしていたイベント。オフ会ともtweetviteで記載されている通り、エロゲ系イベントの常連が揃っている。
つまり、観客は皆慣れているので、DJ陣も遠慮なく個性を盛り込んだセットが組めるのだ。
高円寺ACID2はこれまで参加したイベントの中では最も狭く、オタ芸を打てるような空間ではない。しかし、その狭さ故に、会話を気軽に楽しめるラウンジ的な空間が成立している。HP記載の通り、内装はかなりパンクだが、酒は1ドリンクあたりの量が多めでCPが高め、音響は中低域が充実して聞き疲れしにくい。思った以上にまともな環境で、そこそこ満足度が高かった。オーナーは良いお年の紳士的なおじいさん。カウンターの中から我々を静かに見守っている。
安くイベントを楽しみたい、判っている人向けの選曲が堪能したい、エロゲトークしたいという人にオススメ出来るイベントである。
この日は作中日時と近いこともあって、すば日々関連曲が多かった。
なお、私はきらぁ氏がかけた「あなたに贈るプレゼント」を初めて拾ったイベンでもあった。それに加え、フォルトゥーナのサビからColor Worldを挿入したトリのDJ、ゆたき氏のプレーに笑わせてもらった。あとは「かしこいかわいい布良梓」コールを初捕捉。次回のえろあそはSPで、9/13にみずほ台でライブパートも盛り込んでの開催とのことだ。


・エロゲとアニソンがかかります。 (vol.9 - 2014/7/12 - 渋谷Aura)
LumiLiaにとって、初のエロゲ・あにめ混合系DJイベントだった。こちらもえろあそと同様、2回の見送りを挟んでようやく参加に至った。
面白いのは、選曲を見るとアニメ曲の比率も相応に高いが、主要客層やDJ陣は比較的エロゲ寄りである点。この辺は面白い点だが、6月に開催されたAER(アニメ・エロゲ・リレーションズ)との名称と比較で、エロゲが前にきている点がポイントなのかもしれない。

私はといえば、フリカルに続く2度目の兼アニクラであったが、選曲がほぼエロゲとあにめのみで構成される中、この2ジャンルでは、エロゲ曲の方がなお高まれることを確認したのであった。エロゲ系常連が大体えろあそから繋いで来ていたりもしたので、それらの方々が高まる作品が判った事もまた面白かった。
渋谷Aurraは、中央のスクリーンに左手側がバーカン、右手側にソファーとテーブルが少数用意された正方形に近い空間で、大音量で楽曲を堪能できた。分煙等はされていないが、会場の広さ故か、匂いはそれほど気にならなかった。

この日は序盤からSecret!等アンセム曲が次々と燃える現地DJに呼ばせれば殺し合いとのこと、。アニメよりエロゲの方がアンセム寄りだった。これぞエロアニ。初番手のMIKI二階堂氏がラストに☆☆☆☆☆☆をフルで持ってきた段階でこのイベに流れる血を察するのであった。2番手のランス氏のパートで流れたヴァルキリープロファイル、ヴァルキリー繋がりで流れていたがアニメ、エロゲどっちとも付かない選曲に会場がぽかーんとしていたのにワロタ。久々の桜庭サウンドに痺れた。良いな、と思ったのは太陽のプロミアからストパンに繋がった流れだ。
七希氏は浮気がばれたせいかアスナの怒りで途中コントローラーが落ちる事態。未来世界のプラネッタとフルがけで締め。
心底ニッコリしたのはきらぁ氏と七希氏によるb2bで拾った虚空のシズク→OWN JUSTICE。
tomose氏は初めに懐かし系アニメに触れ、サド部に移った後はわが道を行く9割エロゲ曲進行。最後でクライムエッジの愛美曲に回帰し、トリDJのベン・トーへ繋いだ。締めはハナヤマタOP。この時はいまいちピンと来なかったのだが、今思うと鳴子ネタといい、アニクラ的観点では間違いなく鋭い選曲だった。
一番笑ったのはきらぁ氏がmagiaのイントロをかけて数秒後にobliviousに切り替えた流れ。前に言った人達の真顔っぷりが最高だった。

会場内では友人に連れられ、初めてアニクラに来たという人に話しかけられた。どうやらフルグラTのキャラで話しかけられやすいと判断されたようだ(もう一人の候補はニコルの人だったらしい)。中の人推しであることを明かしつつ、しばしエロゲトークで盛り上がっていた。相方はごちうさTでアニメ畑だったようなので、彼にはエロゲオンリー系をお薦めした。控えめに高まっていた彼だったが、またどこかで会えるときが来るだろうか。

この日は40人程度の参加者数で平常時よりも人が多く、恐縮するオーガナイザーの姿が。
話には聞いていたが、DJイベントにおいてあにめとエロゲで、客層が異なっていることを実際に見ることが出来た。ただし、それぞれが互いの価値を発見できるという点で、個人的にはアニメとエロゲ系を混合させたスタイルを前面に打ち出したイベントはもっと増えてよいのではないかと思っている。両方が楽しめるというコンセプト上、畑が異なる友人を誘い、気軽に参加できるイベントであると思う。次回は9/13、そして11月には渋谷LOUNGE NEOで大規模にデイタイム開催予定になるのこと。

・はじめてのけっこん! (はちじかい - 2014/7/20 - 川崎月あかり夢てらす)
15年の今でこそはじこんはアレなイベントとして有名になったが、その歯車がおかしくなり始めた(?)のはまさしくこの回からであろう━━━(追記)
最高に下衆いイベントだった(褒め言葉
前回とは異なり、SHOTフェス前昼祭と題され、月夢でデイタイムでの開催。過去の記事で、前回の七回目をはじこんのイメージは「まったり」と前面に押し出して感想を書いたが、そうではなかった。今回は様々な要素が組み合わさり、化学反応が起きたようだ。私がこれまで見た中で最も激しく、楽しいDJイベントだった。あるスタッフに言わせれば「どうしてこうなった」。次は一体どうなるのか?わからない。

これまでのはじこんには特有のカラーがあったので確認しておこう。
一、中身入りの抱き枕カバーが持ち込まれる。
二、樽。…何のことか判り辛いが、音を止めたらテキーラを投げ入れるのが流儀なのがエロゲオンリーDJイベントだとすれば、はじこんで滑ると樽を被って酔い潰れる事になるのだ。
…ここまで書いて、なんでこんなに頭おかしい要素があって、今までまったりイベントだったのか頭が痛くなってきたぞ!

当日の状況はというと、開演段階からバケツが持ち込まれてジャングルの原住民の如く叩く音が響き渡っていた。明らかにおかしいw
抱き枕数は前回のゆうは2倍を越え、その中身を膨らませる空気入れの作業は実にシュールだった。
楽曲の茶番ぶりもこなゆきふるりがかかれば後方からタバコの箱が滑り込み、そのままカーリングが始まった。
樽の上にバケツが被せられそのままロマンス、バケツは途中で取っ手が破損、そのまま被って叩いてジャンケンポンが始まる……
この時初めて見たのがホワイトボード。「対面希望」「オタ芸教えます \5,000」「テキーラ欲」「HPほどワクワクしないsword of virgin」
咥えUOで対面中にチェルノしたり、提灯にぶらさがるドールがいたりと。

そして確認しておきたいはじこんの面白さは、アンセムでも闇でもない中間的な、拾われにくい曲が多くかかるイベントであることだ。前回よりもこの印象は強くなった。
それだけではなく、客層が強くて、あらゆる曲が補足され…というより吸い尽くされた。
本当に下衆かったが、躊躇いなくあの場に居てよかったと言える楽しさであった。

こうして一連の関東DJイベントのSplash!に関わる流れを見ると、屈強な漢達が揃ったTESから、はじこん出演DJ自らが脱いだリスリクと、耐久せんすい部が生まれるフラグは着々と立てられていったように思えるw

観客層はイベント慣れし、更にはエロゲ楽曲にも詳しい層が揃っていた。それ故のドライブ感というべきか、マイナー曲も必ず刺さり、高まる人がいた。
エロゲ系常連が打つようになったこと、特定曲でのオタ芸の固定化、この5ヶ月間見てきて関東のエロゲ系DJイベは間違いなく激しさを増している、という事実の集大成だった。
ゲストのMUZIK SERVANT氏は翌日のSHOTフェスを控え遅れての到着。当然初披露を含むリミックスを中心に流されたが、SHOT当日とは落差が激しいアレな時空が誕生していたことは言うまでもない。最後の方はdracu-riot!など原曲系も流していて実に面白かった。これではじめてのけっこんというイベントタイトルが皮肉で、最高だ。
前回とのあまりのカラーの違い。はじこんの真理は、どこにあるのか?なお、次回は10/12とのことだが、LumiLiaはfripSideライブツアーの遠征中で泣く泣くスルーだ。


・百嫁凌乱 (8嫁目 - 2014/8/1 - 秋葉原ハンドレッドスクエア倶楽部)
2月末以来の参加。今までのオトトリズムから会場を移しての開催となった。
秋葉原ハンドレッドスクエア倶楽部は外観は綺麗なビル。7Fに上がり、会議室のようなフロアで広々。フロア内は全面禁煙、床がカーペット張り、スクリーンサイズが150インチ超、音響がフロント2chであったことが特徴だ。壁がカーテンで仕切られていたことで、音響はライブよりはデッド寄り、音源の差が顕著にでる会場であると感じた。爆音というよりはオトトリズムと同じく、座って談笑も楽しめる空間構成だ。良環境といって良いと思うが、音響に関しては、今回使用されなかった背面のスピーカーを使用するなど、更なる改善に期待したい所だ。

会場に入ってまず感じたのは、PCを持ち込んでゲームをプレイしている人数の多さ。ああ、思い出したこの雰囲気w
百嫁凌乱は毎回VJやDJの公募を行っており、このようなコンセプトからも察せられるのは、やりたいことが自由に出来る、と感じさせてくれる点である。
BMPが本当に知らない曲を提供するとすれば、百嫁は数人に刺さる曲を多く取り入れ、アンセムでは積極的に打たせる方向に特化している。故に、"尖るっているアンセムイベ"との認識に至るのだ。
開幕は、仰げば、尊しからひよりん音頭、その後しばらく音頭系が続いた後にキャラソン攻勢。オープンDJ、さまー氏全開だった。
柚コロ氏はぶらばんNGボイス集を7分近く流すなど、開幕直前に煽られた通りのプレー。Berry's等の彼の得意とするCUBE系列が流されるとパソコンを持ったまま怖い人たちがブース前に詰め寄った。
ぐんにょり氏はスローテンポでave;new等の愛撫おじさんをこなし、フォセット→パルフェ→ショコラ…と鉄板構成をこなして、最後は自らフロアに出て、DESIRE。
にゃんカフェマキアートの放課後恋模様では椅子取り芸が観測された。
半年ぶりに出演されたpunix氏は、前日に無事転職が決まった某氏を祝しまして、と前置きしてユメミルキカクから。最高かよ。
どなたかがNavel攻勢を仕掛けTwo oneから初めて拾えたものの、blessがスルーされていて私は泣いた。
七希氏はアンセムを燃やし締めはWhite Eternity。フルだったので、初遭遇にしてセルフコーラス出来たのが良かったが、百嫁はやはり「アンセムイベントだった」というオチで締められたのだった。
やはり百嫁はフード・酒類の安さが特徴的だ。最も高いビール、スミノフでも400円、その他酒類は300円、フードは300円以下だ。テキーラも尋常じゃない量が出てくるので、とても投げ易い。


・TOKYO ERG SUMMIT (VOL.17 - 2014/8/9 - 渋谷DESEO)
4回目の参加。普段開催となる偶数月第3週は夏コミと重なるということもあり、平常より1週早く開催された。
TES開催日の気候は荒れ易いと言われている(主に要因は七希氏)が、今回は列島を横断した台風が直撃する事態に。
天候に加え、盆シーズンも重なってか参加人数は60-70人とTESへの参加を始めてから最も少なかったが、その分一人辺りスペースが広くなり伸び伸びとオタ芸を打つ参加者が多かった。
ライブパートのゲストアーティストは大島はるなさん、薬師るりさん。くまこさんと合わせてライブパートは1時間半ほぼぶっ通し。
大島はるなさんは開始早々、司会の七希氏が間違えた「大島はるか」との出オチをいじるところから始まり、1曲目はギャングスタ・アルカディアの天使達の理想郷を披露。先ほども述べたがスペースが広々と使えたとういことは……会場中ほどは、1曲目から激しい対面打ちエリアと化すのであった。その後に続いて、「Scarlet」(ZUMAさん……)、「星空のいま」をカバー。後で話を聞いたところ候補として「Change&Chance」他数曲あったとのこと。ご本人のMCを聞いている限り、P.C.M.Live!2013の時よりもゲームやるようになった印象で好ましいと感じた。
くまこさんのパートに入っても休憩の暇はなく、途中静かな曲と紹介され歌われたのは「深青Philosophy」、静かじゃねーよと容赦ない罵声(褒め言葉)が上がった。この流れは前にも見た、Stardropsですね。
薬師るりさん。はい、休む暇なんてあるわけないですね。相変わらず笑顔がとても素敵だった。「お兄ちゃん、右手の使用を禁止します!」は公開されているショートバージョンが疲労されたが、右腕を服の内側に隠す片腕者が続出、更に片手腕立て伏せなど、バリエーション多数。リンリンシェアリングではスマホ片手にリンリンリリン!と盛り上がるのであった。GLace曲は本当に慣れた。

今回のTESメインフロアDJはゲストを除くと初期メンバーで揃えられたらしい。
ダーク系のみりあさん、スローから始めたRain氏、一般ゲーを混ぜ合わせ、エグかったpirasone氏など、曲の幅は広く楽しめた。私がメインにいた間であべにゅーを拾ったことはなかったし、タユタマの曲はシモツキンの方が歌われるなど新鮮だった。中盤のラウンジでは、別府氏によるSHOT系リミックス、キャラソンからEDに至るまで、そして確実に来ると思ったフォーリズムOPなど、場の空気を読み切ったプレーに乗せられまくっていた。
私的には、ライブパートで疲れまくった後、休憩を無きものとし、ひたすら打たせ、終盤はfSと佐藤しずく曲でさんざん繋いで、オトシモノDucaバージョンから森保しほに繋げたpirasone氏には吊られたなぁ。
トリのDai3110氏は月あかりランチを初めに持ってきて「結婚おめでとう!」との声が飛び交うさすがの選曲の巧さ。(ちょっと忘れかけてました
締めは小さな夜想曲EDで夏の終わりを飾ったのだった。
ちなみに8月だったので、ごきげんリース同伴でした。


・夏の宴2014 (2014 - 2014/8/14 - ディファ有明)
夏の宴はChaosParty等をアレンジしてきたみぃまぐるーぷが主催する、夏のこみっく付近で単発で開催されるアニクライベントである。しかし、その参加イベントタイトル数は40、会場は収容数1,000人近くを誇るディファ有明を貸し切って行われ、参加人数は表明だけでも500人超とアニクラで最大のお祭りイベントだ。2014はC86前夜、22:00~7:00と9時間にも及ぶ長時間の開催だった。4フロアに分かれ、フェスイベントのように時間毎に好みのまま回り、各アニクラタイトルを楽しむことが出来た。
アニクラ最大のイベントとして参加しない選択肢はなく、各アニクラタイトルの雰囲気を掴めればと参加に至った。今回はエロゲ系としてリスリク、ERG Nightの2枠がERG枠として出演。

夏の宴で最も良い点はお祭り感である。会場に近付くだけで聞こえてくる重低音とアニソンのリズム、人の多さが群集真理として働き、何よりこみけ前夜、という点がたまらなく気分を盛り上げるのだ。
入場ゲート入ってすぐ、会場前の広場では酒が入り陽気に笑いながら話しに明け暮れる人々の姿、そしてレイヤーの方々が多く目に入る。会場外の階段を上って2階はスカイフロア、ほぼ野外の環境で音を階下に漏らしている。この空間はいるだけでも楽しい。
ディファ屋内に入ればすぐに見えるのはモグラフロア、その後シルバーフロア、ディファカレーを始めとするフードコートへと続く。最奥のドアを挟んでゴールドフロアでは片ch5発超えのスピーカーが爆音を奏で、高い天井と視界に広がり、アニソンで高まる空間が存在していた。

ディファカレー。たまたま私が頼んだのが最後だった。

スカイフロアでERG枠「Restricted[R-18]」、「ERG NIGHT」が2連続で開かれ、ほぼ野外という環境の中、真夏の夜に、アンセムが吹き荒れた。
せんすいぶ脱衣芸、White Eternityでの「触れたー純白のーーー」、Floating Up!での走り幅跳び芸、sword of virginでの直線対面、まいすふぃゴギョウハコベラ口上等、ちゃんひなを始めとしてこれまでの芸要素を集結させたような空間になっていた。(なおColorWorldは流れなかった
風雅氏の締めは「こわくなーい。」二階堂氏はナツユメナギサからのマリンブルーに沿って。最後は次のパートの客が流入してきたが、かわゆいおにゃのこのえちぃCGを挟むVで高まる我々とのギャップが見ていてアレでしたがほんといろいろカラーがあって面白い。
観客は普段のイベで顔を合わせる方々がちらほら。エロゲおんりーDJイベントは観客にもカラーが見られ、りすりくだけでしか見ない方も結構いるのだが、かなりごちゃまぜに揃っていた印象だ。逆に見知らぬ顔があるのは、地方から来た遠征組、さらにオンリーにまで足を運ばない人々が混ざっている証左であろう。
ERG枠と共に幾つかのアニクラを見て、やはり私はエロゲ臭のするイベに引き寄せられていた。
このようなイベントが集合したからこそ感じるのは、エロゲ系DJイベが持つ空気感だ。これは別にオンリーでなくても、いくつかのアニクラでも感じられる。
そのエロゲっぽさが何かを考えると一つは「女性率の低さ」。これは脱衣によって場の激しさを高めることに繋がっている。もう一つは「主役の立て方」だ。多くのあにくらでは、高まる曲が出ると前に出て高まり、一体となって盛り上がる光景が見られるが、エロゲ系は、曲によって自然と個人の主役が立てられる空気が異質だ。僕がエロゲ系が面白いと思うのは、その作品に対する愛の表し方が、芸等を通じて多様である点なのだ。
地味に気になっていた山梨で行われているという「俺アニ」も時間が始まった途端に怒号が響き、その前のパートとは人が入れ替わった。そしてちらほら見え出す顔。あ、これなんだかエロゲ臭がする!
初めはライブPV曲を中心に繋いでいたが古い水樹奈々の曲や、みのりんのhyper new world等、少し捻ったものばかりだ。中盤からアニメ寄りになったが、マブラヴの曲(私は知らない)でさまー氏がキレて前に行ったきり戻ってこなかった選曲といえばわかりやすいだろうか。最後は君のぞ締め。
電波はっきゅんでいどりーみん。2月のライブではたまたまお見掛けしたみねおかさん、彼女のDJを見たのは初めてだった。ほぼ電波で、2,3曲目でめいどさんしぃしーがかかるとワラワラと集うエロゲ勢。その後全く違う曲調になってから急転直下で戻ったり、なぜかごちうさのOPがかかり「ダイナモ感覚ダイナモ感覚YOYOYOYO!」が叫ばれるなど、手のひらに乗せられていた時間だった。
残念ながら時間が他と被り見ることは出来なかったがいぬ。氏は存在感が凄かった。ERGタイム中も時折カラカラと下駄の音を響かせながらやってくればその長身もあり一際目立っていた。いずれもプレーも見てみたい。
ゴールドフロアで感じたのはレイヤーさんの多さだ。アニクラで女性が多い要因の一つだと思うが、ジャンルの幅が広かった。Angel Beat!や智代コス(アフターの服装)が見れたのは新鮮。A-Holicのときに流れたガルデモ曲でギターを持ったユイのコス、更に食券がばら撒かれていたのが面白かった。オタ芸師だけでなく、ヒップホップで見られるようなダンスをする人、光学兵器を振り回すイベンター、リウムダンサーなど様々。リウムダンスでは、初めて不知火をまともに打っている人を見た。全く出来る気がしない。

最後はフリカルよりkskalternativeを推しに行った。朝方、すでに夏コミに向かった人も多い中、ディファ全体に漂うのは宴が終わるというコンセンサスだ。畳み掛けられるように最新アニメのドアンセムが流されたが、ゴールドフロアに追随するようにシルバーフロアでも楽曲がかけられていってニヤリとしていたのだが、stone coldで先行していたことに笑った。鳥の詩が来れば打つしかあるまい。

終了段階で足は棒のようになり、疲労がピークに達しつつある中、夏コミ一日目へと繋いだ。要注意だ。
なお、コンビニ前で酔っ払いがたむろして警官の指導が入ったとの写真がネットに上がっていたが、人が多く集まるということは、それだけ治安も悪くなると捉えた方が良い。毎回盗難が発生しているとのことで、充分注意を払い、荷物、特に貴重品はロッカーに詰めることを推奨する。


・あにらば-Animation Lover- (Vol.45 - 2014/9/6 - 渋谷DESEO)
あにらばはTESを運営するSUKIMONO系列のアニクラであり、多様化するアニクラの中で参加人数もコンスタントに150人超と、標準化された大規模なイベントになっている。
DESEOは100人超では窮屈さを感じており、これまで混雑が嫌で敬遠していたが、あにらばでは8月から地下のライブハウス乙-kinoto-フロアの2会場開催となり、キャパが大幅に拡大、私的には新しい会場を見たいという思いもあり、ようやく参加に至った。
メインフロアでは主にアニソンがかけられるが、地下ではボーカロイドや東方曲などタイムテーブルにパート分けされており、エロゲ系も2枠用意されている。エロゲオンリーでも回す精鋭DJがアンセムを中心に選曲している。

この日は雨模様ながら参加数は180人超え。まず感じるのは半数に達しようかというレイヤー率の高さ。女性率の高さもこれまで感じたアニクラらしいだ。その一方で、あにらばの激しさには驚いた。打ち曲がかかるとリウムダンサーやオタ芸グループによる円陣を組んでの激しい打ち様がみられた。オタ芸のみならずリウムは改チアを中心で、不知火など技も巧く、キレもある。純粋に慣れた人達が集まっている印象を受けた。kissでは独特のコールが入るなど、変則的な面白い一面を見ることが出来た。
レイヤーも多くがキンブレを持ち、地下のラブライブ!パートではサビに入るとオタ芸集団も同様に一斉に振りコピ、そのシンクロ様に感心した。
選曲を見て感じたのは、アニメ系はライブ映像が多く世に出ている分、作品を見るだけでなく、ライブ的な盛り上がりに特化した楽曲が多く見られた。
私はDJイベで回想録に繋がる天に高まりを覚えることも多いので、あまり思いいれある作品は流れなかった印象。例えばTatoo Kissとかマメシバとかmetamorphoseとか。

アニメ系はリウムを持つ文化があり、またエロゲ系で見られるような芸の要素はこの日見た限りではあまり視られなかった。咲で麻雀芸を連想した私であった。これは、コスプレがその代替を担っているからではないかと思う。

この日は、名古屋で大規模エロゲオンリーイベと重なり、多くのエロゲ勢は関東を離れていたこともあったか、少数の観客を見渡すと、エロアニで見た人はいるなど、アニメ系とエロゲ系の中間地帯が出来上がっていた印象だ。
エロゲパートに入ると、ある程度人は減るが、それでも数人、一部のグループは残っていた。アウェーではあるが、割と驚いたのは、エロゲ寄りの楽曲を聴くためにアニクラにきている層がいるということ。なぜここにいるんだw
彼らが求めるのはアンセム曲がほとんどだが、PSP版OPであったり、微妙に古いタイトルも混ざるなど、どうぞはじこん行ってください的な人が一部にいたのは確かであった。アニクラの潜在的なエロゲ需要と、エロゲオンリーのポテンシャルを感じた。
いつも開催前にはジャブを打ち合っているDai3110氏と七希氏は、あにらばに合わせた、得意の楽曲&アンセムラインを中心に展開。
サツコイから始まるALcotおじさん。夏以来エロゲ曲聞けていないわけで、それは反応も激しくなりますな。こんなにALcotしてたの2月TESの特集いらいかも。
そしてφTシャツにMy sweet ladyを当てに行ったりとジャブをかましつつ、ひま夏、夏ペル、ああ夏。
そして七希氏はというと、秋色→Growthで一気に秋へ。ガンパレなどアニメ曲を混ぜ込みながら、未来世界のプラネッタ、Secret!、PRISM SPECTRUM、メッセンジャーを挟む。新曲からはイェーガーと土器なの。イェーガー拾ったのは皮肉にもこの時くらいではないだろうか。
そういえばお前はエロゲ曲を聞きにきているのかと突っ込みを受けそうで、そういうわけでもないが、ステージに上がって高まったのは恋チョコだった。

乙フロアは喫煙環境であるが、ラウンジに比べれば圧倒的に音楽を聞く環境であり、。欠点はDESEOとの距離が遠いことだ。一旦外に出てから建物内の階段を下るため、別会場というか、地下街と呼ばれるのも分かる。…かといってラウンジ過密状態より数段まともではあるのは確かなので、そう文句も言えまい。一方、乙フロアが出来たことで、ラウンジはテーブルを囲んで和気藹々とした空間になる等、本来のラウンジの役割を果たしていたように思う。DESEOは飲み放題は安いが、酒が不味いのはなんとかならないだろうか、といつも思う。
エロゲ系DJイベントは20代の若者が中心で、参加当初は学生の比率の高さにも驚かされた。…にも係らず、コアなゲーマーが多く集い、特にその楽曲の造詣の深さは一体どういう人生を送ってきたのか聞きたくなるほどのものである。
ある人がエロゲをプレーはじめ、それが日常に溶け込む中で、最新作を追いながら、自らの好みに合わせ過去の名作を追う流れがいつの時代も見られるように思う。クラブで流れる音楽もそうだ。発売から数ヶ月は流されることは多いが、その後は途端に聞かなくなる曲もそれなりにある。楽曲に価値を見出された曲は使われるが、それでも未だ多い。その中で、久々に聞いた、と回想させてくれるようなBMPなイベントは僕にとって刺さるのである。


・えろげであそぼ (Vol.7 - 2014/9/13 - みずほ台soar)
1周年を記念して、ゲストの井上みゆさんによるライブも用意され、やや大きめな会場に移し、埼玉県のみずほ台soarで開催。(ただし今回のみNotエントランスフリー)
みずほ台は東武東上線で下った先にあるのどかな街。こんなところでエロゲいべんとが開催されたのも初めてではないか?20分ほど遅れて、Redが響く中会場入りすると、ばーかんのお姐さんがホール内の写真を撮っていてワロタ。
会場のみずほ台soarは、分煙は効いていないが、投影距離を稼いだDLPプロジェクタによるVのサイズが200インチを超え、臨場感があってとても良かった。それだけにVが出ないことがあると目立つ目立つ。ホーク氏がキミと魔法のすごし方でオタ芸に入ろうとするもVが出ずブースに詰め寄る姿には笑った。あとシャンパンが辛口で美味しい。音響も高域が刺さらず理想的、フロントから音があまり聞こえないことを除くと、なかなか良い会場だった。

ライブパートで出演された井上みゆさんは予想よりも小柄で可愛らしいオーラに包まれていた。楽曲は概ね予習不足だったが、一番の有名曲であるめいびぃのや、強烈なVが印象に残る忍者を生で聞きニンジャー出来たのは高まった。
えろあそらしい、まったりワイワイとした雰囲気と、各DJの好き放題感は健在。柚コロ氏は前日発表のゆず新作サノバウィッチに合わせて魔女繋ぎで曲を展開。なるほど、道理でどみるが多いわけだったか!初めて見て、流れがヤバいと思ったのはこの日初めて見たShiXe氏。主催の紹介で大学名ばらされててワロタ。リミックスを混ぜつつも、観客を殺しに来る選曲がきていた。
ラウル氏のDJを見たのも初めてだったが、ライアー路線など色のある選曲もありながら、リードが響く四つ打ち中心の好き放題感。アニソン系の人なのかと当初思っていたが、どう考えてもこっち寄りだと感じた。シャンパン開けまくってるし道楽イベだと思うが、相変わらず終演後のお話は長め。えろあそはやらかされるプレーをまったり見て笑うことが楽しみ方だと感じた。


・E.M.T.G in NAGARA (初回 - 2014/9/14 - 千葉県長生郡ロングウッドステーション)
EMTGは、千葉県長生郡で開かれたPCゲームメインの痛車イベントである。会場内にはDJブースが設けられ、美少女ゲーム楽曲が流された。車とは声優を除き縁がほとんど無い私であるが、縁あって連れて頂ける機会に恵まれての参加となり、痛車の鑑賞兼、高まりにいったのであった。
イベントの趣旨である痛車についても少し述べておきたい。私にとって痛車の原点は03~04年頃にコミケで見られた見たねこねこ仕様のRX-8だ。エアスプレーによって精巧に描かれた絵柄、そして全体で調和したスタイリッシュなデザインに感動を覚えた。水月カーなども印象深いが、痛車というジャンルが一般化してから、じっくりと見たのは初めての経験だった。
繊細な色彩やデザイン、細かな装飾やグッズ類からオーナーの作品愛を強く感じ、見ているだけでも非常に楽しいイベントだった。作品愛に通じる点はDJイベントとの相性の良さにつながっていると思った。
車数は100台以上で会場は広々。デザインはスタイリッシュさと可愛さを両立させた車や、いかにも尖った走り屋らしい車、カーオーディオに注力した車など様々。
痛車の圧倒的なトップシェアはゆずソフト。比率の次元が違った。どれぐらい浸透しているかというと、表彰後の記念撮影のポーズが荒ぶる天神乱漫のポーズだったくらい。
8月や緑茶、曲芸も強し。ファーボは品質が高い。渦巻きは1台だったが、PCゲーム部門で同率2位に食い込んだ。
DJイベと勢力が違うな、と感じたのはあかべぇ系列が一切無かったこと。
1台はあるんじゃないかと思ったALcotが皆無だった事実は、「ALcotは中高生御用達」という煽りが割と的を射ている気がして真顔。あ、でもALcotTおじさんはいた
私的作品アワードは顔のない月。周囲から見ても年代が明らかに浮くこの痛車は、おそらく本当に好きでこの作品が選ばれたのだろうと感じられた。作品の分かり手が多かったのか、はたまた車種がアヴェンタ?というのがうけたのか、EMTG部門は2位を獲得。1位はこいさくカーでした。
また、もう一台私的に気に入ったのはすたじお緑茶、南十字星恋歌仕様の痛車だ。モニターとスピーカーを持ち込んでの車の前でエンドレスでデモを流し、ポスターディスプレイの配置も完璧だった。glow in the darknessリピートしても高まるから駄目……。
DJイベントとして特徴的で面白かったのは野外、そして会場が広かったことだ。
パターンとしては、澄み渡った天気の中で聞く天を仰ぐロマンスも良いものだと思った。

痛車会場でのDJイベントは、DJが痛車の楽曲を拾う→その痛車の前に突撃して対面という流れが出来上がった。会場も広いのでエロゲアスリートとしての素質が求められるだろう。今後発展のポテンシャルがあるかもしれない。クラブ勢は数人だったものの、時折流されるOPに反応したオーナーが飛んでくる光景は面白かった。
私的に面白かったと思ったのは野外と、あの広さで会場全体が箱になっていたこと。
序盤写真を撮りに回る→後方付近で刺さるイントロが聞こえる→「ざけんなオラァ」詰め寄りに向かう(推定250m)……サビに間に合わない。
反省点は日焼け止めを忘れてとんでもなく日焼けしてしまったこと(寒さ対策のほうに頭が寄っていた)、フルグラTを忘れたことですかね……
野外なので音響にはあまり期待していなかったが、スピーカーもカーオーディオに搭載された大型ユニットが使われ、指向性を絞って大音量で出力、モノラルになるのは仕方ないがそれでも良い音であった。車内にはマルチモニタが備えられていたものの、VJ不在でランダムでVが流れていた。
DJは4人ながら、一人1時間と持ち時間は長めで、若手からベテランまで揃いバランスよく方向が分かれていた。特に、DJぷれんさんのプレーは初めて見たが、愛撫、あべにゅーが続いて流れがアンセムだなーと思ってたら途中からしぃしーやらフルボッコ体操やら不穏過ぎる流れ。
どう見てもこっち本性じゃねーか!とその場でプロフ調べて電キュンの文字を見て納得。今回下調べを怠っていて、完全にやられました。
到着するとすでにぐんにょり野郎氏のDJが始まっており……やっぱりあべにゅーとI’veだー。前日のエロゲであそぼにいた参加者も居たため、彼らと高まる。Floating Up!の走りこみだって余裕だ。White Eternityなど。最後は当然の如くDESIRE。
ところで、エロゲ系DJいべに通う中でそれは例えば特定曲のジャンプ(Call me call for you)やMy sweer ladyサビで手を振る等、自然と身につく動作があるのだが、更に茶番化した純白のWhite Eternityや俺つばのポーズはVが無いので一段と判らないことを感じたのであった。


・えろ×とろ (新規 - 2014/9/15 - 川崎月あかり夢てらす)
本イベントタイトルの「えろ」はエロゲDJイベント、そして「とろ」=イントロクイズであり、クイズパートを融合したユニークで、かつ今までにない新鮮な感覚に非常に楽しさを覚えたイベントだった。オーガナイザーはDJイベントの常連でもある柚コロ氏×盈氏。
DJイベントは、DJが次の曲に繋ぐmixにおいて、僅かに聞こえるイントロやその反応速度が肝にもなるため、速さを競うイントロクイズとの親和性は非常に高いのだ。公式のクイズ大会でも用いられる本格的な機材が用意された上で進行。
まずエントリーした段階で皆twネームを名乗ってしまうので垢バレ祭りの様相に笑った。
第一問目は月明かりランチと、会場である月明かり夢てらすから取ったとのことで、この辺の基点はさすが本場クイズ制作者。サビだけ流れると打ち出すオーディエンス、第2問目以降は正解者だけに高まる権利が与えられる独自ルールが形成されていった。推し曲の解答を逃すととても精神的にきたりもするのだ。また、解答者が出ないと時折途中参戦したオーディオエンスが回答したりと面白い。

このような挑戦的な企画は積極的に生まれて言ってほしい。
私は…自分の知識の無さが露呈したような感じでしたが、mixで反応する速さは早いのかな?というのと、パテにゃんとヘッダーたるかにしのは外さずに回答できて闇を抱えずに済んだ。
エロゲ系イベ参加者の推しはばらけていることを常々感じていた通り、から接戦になる。その中で幅広く拾える方が順当にスコアを伸ばしていった印象。
動画は見慣れているものはわかりましたが、イントロクイズ初問題が会場の月夢を文字って月明かりランチから入った段階で巧いと言いたくなるだろう。絶妙に判らない良問揃いで、良い勉強になりました。
今回のクイズを通して、楽曲を作品名で覚える比率が高いことや、旋律が耳に残る曲でも、正式な曲名や作品名が出て来ず未熟さを実感して以降曲名を書くことが多くなった。

DJパートもまた非常に面白いイベントであった。
この日処女を散らしたDJよこやん。本拠地である九州から東京に転勤になってから間違いなく関東は激しさが増し、無尽蔵の体力と容赦ない口上でシーンを作っている彼が遂にDJに。
デビューはのーぶる麻夜ミニドラマから始まり、赤い約束フルに繋ぎ「イントロ長いので着替えてください」に笑った。端的には8月Hulotteのーぶる☆わーくすキャラソンおじさん、時折矛先が九州。
締めの深青Philosophyはやはりブースから飛び出ていた。エロゲ界隈でとんでもないDJが生まれた瞬間を見た感があったが、見ていてプライマリを察する作品への愛が溢れたプレーだった。アレやアレは無かったので、次に流れるのではなかろうか。DJおれおは休憩と切り出して99.9% Blueで8月を続ける辺り普通じゃない…。四つ打ち中心でRemixも混ぜながら、気が付けばひまなつでスローになり、終盤で一気に引き戻される流れの巧さ。ラブレプリカOPを拾ったのは初めてですね。夕莉のキャラソンも忘れていなかった。
DJ葉月とーふは氏のイメージが強いアレやアレといったブランドを避け、アンセムDJとして降臨。会場はクイズパートで静かにしていた反動が来たのか、closest loveで11人縦打ちが見られる等大炎上、空気の読み方が秀逸でした。Paradigm shift拾ったのここだったかな? AXLを激推し、あと相変わらず超絶美少女でした。「新しいことします」とのトリDJちゃんひなは紫の予習から。
発売日告知ボイス挿入の辺りからざわざわ…。IMMORALのmixは姉の技術を感じつつ、オタ芸キャンセル繋ぎでらしさが出ていた。そしてRe:CallからTIMEのぴちょんは皆絶賛。オチはカウントダウンボイスドラマでした!
ちゃんひな氏は「新しいことに挑戦します」と宣言し、始まったのは秋色から。だがRe:Callの時を刻む音からTIMEのピチョンにつないだ場面はそのうまさと発想に誰もが感嘆した。

イベントを立ち上げた2人の主催はDJイベントの常連であり、学生でもある。どのようなイベントでも運営が企業形態に近くなればなるほど、安定性は増すが、このようなある意味コストよりも情熱が必要な企画は打ちだしにくくなると思う。この意味でも、えろ×とろが立ち上がったことそのものに、大きな意味と可能性があると思った。
是非、長く続いてほしい。


・PINK Cercuit (Vol.5 - 2014/9/20 - 渋谷LOUNGE NEO)
これまで平日に池袋等で開催されていた本イベントだが、TESが主催するSUKIMONO系列により、会場を渋谷LOUNGE NEOに移し、大規模に開催されることとなった。都内におけるエロゲ系イベントの数は増加の一途を辿っているが、本イベントではその中でも埋もれることの無い特長を備えており、それがremixである。
本イベントに参加するまで私はtwipla記載の文章等から初心者に優しく広く構成を目指しているのかと思ったが、開幕からremixオンリー、その直後のED祭りでこのイベント只者はないと思わせられたのであった。ゲストの天音氏を始めとして、これまで参加したDJイベントとしては最も高いremix率で、最後の二枠を除いてほとんどの時間で流れていた。これでメインフロアの名称がアンセムフロアというのもニヤリとさせてくれる点だ。
一方のコンセプトフロアは主催がBGMも許可したとのことだが、予想通りの好き放題感があった。あるDJは葉オンパレード、あるDJはほとんどがキャラソンだったりと面白かったというほかない。
LOUNGE NEOは2回目だが、ライブアクトが無い今回はステージ部の後部がVJブースとなり、若干狭さを感じさせたDJブースにも余裕が出来たようだ。一方、参加者側としても広さは充分で伸び伸びと楽しむことが出来た。


・ERG Night (Vol.15 - 2014/9/26 - 川崎月あかり夢てらす)
クロデ発売日に開催された3月以来の参加。ERG Nightの良さはまさに発売日であることがもたらすお祭り感や高揚感が空間を支配する点であろう。いつも人が多く、伸び伸びと打つような場とはならないが、一体となって盛り上がれる感覚は楽しい。そして各々が持ち寄ったパッケージや特典が、新曲が流れる度に次々と開封されていくのもERGならではの光景だと思うようになった。
DJ陣も古くから名を連ねていたり、それぞれが独特な世界を持っていたりと一癖二癖もある。この日珍しかったのはゆったりめの曲をかけるRain氏が次枠のMUSIK SERVANT氏に繋ぐために途中からリミックス構成をかけたことだろう。Eternal DestinyにつながってDJの位置が入れ替わった時は本当に何が起こったのかわからなかった。
ラストはマリンブルーに沿って。アレ、アレがないぞ?と思っているとjun氏「…これで終わると思うだろ?」という流れからタイムカプセル→glow in the darkenessフルで締められた。


・B.M.P. 美少女ゲームミュージックパーティー (Vol.4 - 2014/9/28 - 上野STELLA)
第4回目は会場をこれまでの秋葉原オトトリズムから上野Stellaに移しての開催となった。会場は小さく、打つのには向いていない、ゆったり座って聞くことに適した箱だった。
レギュレーション改定により、一般ゲーム楽曲も解放され、一段と闇が増す更に多彩な楽曲が聞けるようになった。
しかしどんな険しい選曲であろうともワン氏にかかればVが出ない曲はなく、開幕のきらぁ氏は1曲を除いて全て一般ゲーで縛り。前回デビューしたというしねたんさんは読み取れないデータが多数で悔しかった模様。あまり見ないMarica曲が多め瀕死スレスレのラインだった。ゆきりん氏は理多縛りを展開。未完成の城を拾って身体が前に飛び出ていたが、本枠を通して常連の一人、くーにゃ死亡。「理多が生まれる…!」という名言がここに誕生。
何と言ってもこの回はa holy promiseが拾えたことが最高で、人生初の一発テキーラだった。
たっちゃんさんは前奏から間奏に繋いで2番に飛ばすというテクニカルなプレーを展開した。トリのさまー氏はDJVJの立場を生かしてわれめての一大茶番を展開した。あとえみつんだった。

これまでどおり知らない曲がたくさん流れるだけでなく、各DJの様々な思想が垣間見え、非常に有意義かつ楽しい時間だった。

・NAGOYA TRIBAL REVOLUTION! (新規 - 2014/10/4 - 名古屋DAYTRIP)
名古屋の闇を見た。初の遠征DJイベであり、そしてfS大阪遠征の帰りに名古屋の新規いべんとに寄るという無茶なスケジュールを敢行。本イベントはDJ華焔氏がオーガナイズしており、まずこの略称から来るネーミングセンスに感心したが、エロゲオンリーではなく、エロゲソングをメインとしたイベントと銘打たれている。要するに観客が許せば何でもアリ?…とは言っても完全にDJはエロゲ層であり、使われるアニメも原作だったりPSP等の移植関連策がほとんどであっ、という感じであった。
2,500円で飲み放題、更に酒は自分で混ぜて作る必要があるユニークなタイプ。しかしソーダは効いており、モスコミュールやジンコーラ等好みで造って美味しい酒が楽しめた。初名古屋だが、非常に楽しかった。
それにしても、悪女装だけを歌いに立花さん来たのか……この贅沢感何かのイベントを思い出した。


・エロゲソングナイト (vol.6 - 2014/10/12 - 札幌36Under Ground)
fripSide大阪遠征ついでにNTRに立ち寄ってから1週間、今度はfripSide札幌遠征に合わせ、運よく時期が重なった札幌のエロゲソングオンリーイベントに参加した。向こうでは内地からの遠征組がやってくると恐れられていた模様。アストラエアの聖地を巡礼した末にWhite Eternity拾えるかなと普段と変わらぬ気分で寄ったが、ANIM、emu等関東ではまず流れることがないご当地ブランド選曲のオンパレードに、良い意味で期待を裏切られた。ライブの比率が7-8割を占めており、玄人な選曲ばかりのボーカリストに舌を巻いた。このイベントで育つ道民DJイベンターの未来が怖い。
セイリングデイズは後ろに高めのテーブルとイスとそこそこ広い。参加者は出演者含めて10人程度と非常に小規模であるため、全員が知り合いという内輪間のある空間が出来上がっていた。禁煙かどうかは分らないが吸っている人はいなかったため、過ごしやすい空間だった。ライブから発展しているせいか、ペンライトも持たれ、すぐに打ち出す関東とは違う。
少人数だが、みんなでワイワイ話したりエロゲトークで盛り上がる暖かい空間だった。関東でも黎明期の雰囲気はこのような感じだったのだろうか。事前に無いことを覚悟していたVもしっかりと用意され、クラブとして十分な空間に仕上がっており、楽しいイベントであった。


・Restricted [R-18] (6本目 10/18 新大久保unique laboratory)
1周年回。1回飛ばしての参加となったが、ユニラボに来るとやはり、やはり完全に独立したV2画面の強さそのものを再確認した。
アンセム炎上以上に、おれおさんのWind、まかかさんの狼男など各DJ陣の象徴ともいえる楽曲が必ず揃っていた印象。
がいあ氏は「えろげーのClariSです」とドコドナを推しまくり。ゲストの亜樹さんのプリンセスブレイブからJunさんのPrincess Brideへ。
とある人が流れないと言っていたmarry me?が回収される辺り、アンセムブランドの楽曲を外さないリスリクはさすがであった。
恋さくミライやジブリール4ではダイナモコールが巻き起こったりと一時期ではあるが珍しい現象も見られた。true my heartが流れれば「ニコニコ動画!」「エロゲじゃない」。
3D☆きらぁ氏はおなじみの覚醒や、カケラ→BETRAYER繋ぎなど、ああきらぁさんだという感じ。そしてPC落下と同時にミキサーの電源を落としてUnreal playerをイントロでキャンセルし、テキーラをボトルでコールする伝説を残した。
余談だが、同時刻、落ちたfripSide名古屋公演でglow in the darknessとbefore dawn daybreakが歌われたという第一報が入り、闇を抱えていた。


・TOKYO ERG SUMMIT (VOL.18 - 2014/10/18 - 渋谷DESEO)
普段以上にアンセムマシマシだった印象。今回のTESで拾った佐藤しずく系はBlaze on、Blaze of Reunion、glow in the darkness、クロハリプロ、葵ちゃんReMIX、ヘジテ、Fortissimo Sky、ミラルミ、sword of virginと盛りだくさんで拾った回であった。glow in the darknessはアンセムに溶け込まれた。楽器部隊編成後に澤田なつコールが起こったHeavenly Kissは今まで見た中で最も酷く、Daiさんの木魚プレーで噂のひじりちゃん拝めたり、途中外人二人組がクラブに紛れ込んでオタ芸を「very fast performance」と話しかけてきたりしたりと自由感満載の回であった。朝5時、あるとOPで決まった九州発のL芸が初めて観測。
ラウンジではTistryaが流れれば未開封パッケージが出てきたりと凄い光景。
そしてなんといっても印象に残ったのがライブパートのKiccoさんのgood-bye crisis。高まりすぎて死ぬかと思った。


・百嫁凌乱 (9嫁目 - 2014/10/31 - 秋葉原ハンドレッドスクエア倶楽部)
3月えろのみっ以来で恋のパステルを拾ってすでに来て良かった感が溢れていた。
長年エロゲ系イベントの常連かつ巷で怖い人と噂されていたホーク氏のVJデビュー戦であったが、担当DJがゆたき氏であったが故に、開幕2曲PC-98連続、Vが出ないという酷い洗礼。
公募で出演したさらは氏のDJは素晴らしかった。抜けがある気がするが開始から、Brand New Voice→あるがままの小鳥より→With the light、この辺りでテキーラダブルが2杯くらい飛んでいた。その後オタ芸作曲家だ!と名高い某曲が流れている最中にボーカリストご本人が挨拶に来たり、ラストの遊び要素と秀逸な構成だった。
10月エロゲ新作発売直後ということもあって箱庭ロジックが初めてフルで使われたが、初めて故に箱庭ロジックの落ちサビで対面をミスったのはこの時ならではの光景だった。

今回後半に枠を持っていたぐんにょり野郎氏は中盤までに得意ジャンルを燃やされ、なのはで止めを刺されたようで、ご本人的にはかなり厳しい状況だったご様子。しかし今回は、あの方の得意とする愛撫、あべにゅー以外の曲に百嫁らしい闇を感じたのであった。黒白の天風はビックリした。この回、一番笑ったのは七希氏の十六夜れんか→Fortuna繋ぎであろう。
佐藤しずく系では、毎度の鉄板に加えて、初めてAsphodelusを拾ったが、やっぱり普通じゃ流せないんだ、としみじみ。
Fortissimo SkyやGrowing!はいつも隣にいた柚コロがDJ側でかけてて嵌め込まれるのであった。


・エロゲとアニソンがかかります。 (vol.10 - 2014/11/15 - 渋谷LOUNGE NEO)
スペシャル回と称して、デイタイム開催で箱を大規模なLOUNGE NEOで開催。…しかし、他のイベントがいつも通りということは、夕方のえろあそと被ることになってしまった…(双方でレギュラーなDJもいる)なぜ調整出来なかったしw。この日は最後まで見届けた。
前回と同様、客層はエロゲ系の常連に加え、あにくらにしか顔を出さない人も参加している。しかし比率はエロゲ層の方が多いので次第にライトも点らなくなるという…
今まで参加した混合系はエロゲDJがあにそん(これはえろあにレギュラーの傾向でもあるが)を流す構成がほとんどだったが、ゲスト陣営があにそん中心でがあにそんDJがエロゲをかける陣営は初めて、やはり選曲的にはレアな方もいるようで面白かった。
アンセム中心だが、やはり混合系ならではの繋ぎは新鮮。にゃんこい→はっぴぃにゅうにゃあ→放課後恋模様、は酷い。ラブ・バインドでマワる反応速度、恋もものEternl Wishでノスタルジーカの方のVが流れたのが面白かった。
行くたびに評価が下がているのが会場のLOUNGE NEOだ。ドームスクリーンと大画面が魅力だが、映像は解像度が低く発色も良くはない。換気が悪く、長時間滞在すると喉が痛くなるのであまりアドバンテージを感じない会場になってしまった。


・ひめくり*はーもにくす! (新規 - 2014/11/23 - 新宿azito)
新規イベント。特徴を挙げると、まるでエロゲタイトルのようなイベント名でとても良い(今書いていてとてもニヤニヤしていた)、フライヤーイラストがとてもかわいい、エロゲおんりーではない、そしてDJ陣営から漂うエロゲ臭と名古屋臭だ。コンセプトは季節感のある楽曲、フリーフードで焼き肉(食べ物持ち込み自由)、と要素が初回にしてカオスになるには充分なイベントで、新鮮な点も多く、物凄く楽しいイベントだった。
新宿azitoはこの時が初めて行った会場だったが、天井はさほど高くないが大音量で音楽に浸れる環境で、月夢と似た印象を持った。分煙が効いていない点も同様。床は多少べた付いているが木材で、地団駄すると振動して面白い。VもDJブースの横で大画面で投射されており、スクリーンを強制的に畳める。(やめましょう)
都内でアクセスも良いため、今後定番化していく可能性がある会場の一つだと思った。しかし意外と場所は分り辛いので初めての方は新宿漂流とならないよう注意。
イベントの話に戻るが、カオスなコンセプトではあるが、系統が違う混在ぶりが見えて大変楽しかった。案の定選曲、客層はエロゲ層が中心だが、あにそん系が混ざっていたのもポイントか。全体的にオーガナイザーの影響もあるかリスリクなどで見かける学生層など若めであり、故に激しかった。届かない恋はオタ芸なんだなぁと思ったり、Love marginalに吊られるのがエロゲ層であることを確認した。
アンセムを回収しつつもトリ兼オーガナイザーのしいべ氏らしくキャラソン密度が強まる流れで終了。最新を回収する等
客層はエロゲ系常連も5分ほど遅れて到着すると開幕のエロゲぱとを担当したbep氏が淡雪や珍しくアンセムを流しており(tesで好き放題のプレーを見て私は氏がきゃらそん沼だと確信)、確かに季節楽曲中心だ。最後は初めて見た
肉が出来れば10秒でなくなる在り様。丁度時間としてはエロゲ層が肉食の一面を垣間見たのであった。そんな中出来上がった流れは高まる曲が流れるとつい打ちに行ってしまう人が多いこと。あまりの密集ぶりに料理班の思いが通じたのか、後半に行くに従い炎上し、徐々に肉エリアから少なくなる人。ちょうど出来上がるタイミングで打ちに行ってすっかり料理が無くなっていたり、調理者自ら打ちに飛び出す等笑いが堪えきれない場だった。そんな私は約1時間、2パートを耐えたものの、u8さん開幕のmiracle luminousで陥落。後から見たらごっそりエロゲ陣営が席を立ってたから名古屋アンセムであることを実感した。


・ERG Night (Vol.16 - 2014/11/26 - 川崎月あかり夢てらす)
定期イベントにして年内最後のERG。翌日がDuca 2ndライブだったこともあって多くの遠征者が訪れた。
しかし九州からやってきたみやび(現E-R-G Streamオーガナイザー)、Re;call2倍速打ちを始めとして二枠目全ての曲を打っていてとんでもないオタ芸マシーンでった。
fujikawa氏の選曲はとても冬っぽくて、笑顔にメリークリスマスやらOh my sugar……最高か。最高かよ。
お決まりのカートさんは殿子ボーカル風のRhythmやシャルノス等、変わらず3拍子を使いこなすトリックプレー。
そしてこのイベントで長らく続くサブリミナル・アジェンダでのパラノイアコールが生まれたのだった。一枠ずつ、新曲がフルで使われてくERGには最近珍しいオーソドックスな進行であった。
葵ちゃんReMIXでない方の百花繚乱ファンタズムやRebirth∞Impact、団地妻を久々に拾い、ENGAGE LINKSが2回流れるという珍しい事態もあって、ALcotマシマシ感があった。なおしずくさんの声が聞こえたのクロハリプロくらい。


・Restricted [R-18] (7本目 12/13 新大久保unique laboratory)
リスリクとしては初のオールナイト開催。名古屋や仙台等からも人が来て70人超えとなった。u8さんの時間突如強くなるキャラソン臭。。真優キャラソンで締め。
がいあさんはRyrikaさん大好きだな、と相変わらずプラネッタの間奏を聞かせる(コールさせる)マン。
風雅氏がI’veマシマシを展開し、はれたかおじさんの一面は成りを潜め、忠臣蔵合わせで仮装したラウル氏はオナニーというにも生ぬるい忠臣蔵攻勢を見せつけ、地蔵と刺さる人という会場内の温度差を作り出した。棘があるように見えるのは事前に流すと言っていたメッセンジャーが選曲されなかったこととは関係ない。
様式美たるMilky Iceが封印されたのもこの回の特徴か。この日一番うるさかったのはアニクラ組にも火が付いたピュアガール→祝祭のカンパネラの流れだろう。地域、ジャンルを超えた赤本芸、それに続くネトゲー廃人mixは耳を覆う煩さだった。ちゃんひなは待っていた人も多いのだろう、大盛り上がりだが、ショート版でWing of Couragesで一番を落ちサビ以降のラストに違和感なく繋げるedit構成には感嘆。
イベントを通じては、凛華と放課後のパティシエが流れたことにビックリした。
ここ最近笑ってしまうのが永遠のアセリアが流れた時の某氏のコーラスとそれに高まりキャンセルされる人がいる光景。絶妙に完成度高いし何度聞いても噴き出してしまってホント駄目。


・TOKYO ERG SUMMIT (VOL.19 - 2014/12/20 - 渋谷DESEO)
年内最後のTESにして、関東圏では最後のオンリーとなった。「開催日は雨」が恒例のTES(オーガナイザーの法則)だが、この日も多分に漏れず、開幕前に降りやんだとはいえ、常連層の多くがTES前の梯子元のライブでずぶ濡れになる有様だった。えろあにとのVSというコンセプトだが、エロアニからアニメをとったらただのエロしか残らないという…いずれにしてもゲストDJは見覚えのある方ばかりで対抗だけでなく、両フロアで曲被りが多発(少なくとも4曲)するアンセムの奪い合いとなった。
この日はEVI HABARA、霜月はるかワンマンライブ(なないろスコア)、さささクリスマスが重なり常連組の梯子が多かったほか、アニうたX’masからの梯子でアニメ層も来た様子。とはいっても混雑はそれほどでもなくオタ芸も打ちやすい環境で、いつもこのぐらいだと良いなと思った。KiccoさんがEVIhabARAから回して観客として普通にいたの笑った。
本格的に冬入りしたことで、ゆのはな、SNOW、Ever stay snow、White Crystal等、冬を感じさせる楽曲が多かった。Silent snowは流れすぎてアンセム化の様相を見せているが、出てくる人は同じというお決まりの光景。昔から本当にムービーが好きな曲で、何度走りながらグラスが割れるVを見たことか。ラウンジではInfantariaや優しさの記憶なども流れて怖い人たちが…。
面白かったのは3D☆きらぁさんの14年初出音源縛りだ。最後のおんりーだけあって、この1年に参加したクラブシーンを振り返るようなセトリで響いた。私の14年のエロゲぷれいすたいるは、発売して数か月経ってからコンプした作品が多かったため、DJイベでは大抵乗り遅れて拾える機会が少なくなってしまうことも多かったが、Re:Callで真顔で座り込み、ハロレ2ndで高まった。あとは…BETRAYERだあああ(絶対来ると思った)。アクトレスボーカルコレクションは無かった。
ライブアクトはおなじみつーたんさん、くまこさん、そして1年ぶりの明日葉さん。LumiLiaは2月からの参加なので、明日葉さんを見たのは初めてだった。つーたんさんはいつもセトリが怖いけど、凛花から始まっていつも以上に怖いし、Crossed Destiny以来に高まった気がする。2週連続で拾うとかわけがわからなかったが、後から思えばこの時から15年の流れに続く片鱗が出てきていたのかもしれない。この日は前日発売した廉価版アリス曲3曲とマシマシ。明日葉さんは緊張気味でMCも少な目だったが、ドコドナ、グリザイア等のセトリ構成で最新曲を追っているんだなーと感心した。
くまこさんは2曲目のtwincle snowが本当に素晴らしかった。2月からその推移を聞いているとボーカルの安定感はけた違いといってもよく、くまこさんを初めて見たときもあべにゅー歌っててなんだこの人と思った記憶。予想通りの淡雪でしたがいずれはPrecious Lineお願いしたいですね(無茶ぶり
昨年の締めはWinter Bell’sと聞き今年は何で終わるのかと思っていたが、今年はメインが星空のいま、ラウンジがClover Day’sで〆。季節…感?


・冬の宴 (2014 - 2014/12/28 - ディファ有明)
夏と同じくC87一日目前夜にディファ有明で開催。イベ納めはTESにしたかったが夏行ったからには冬も行って変化を確かめることに。
フロアはmogra+各イベが回される3フロア構成。夏で使用された屋外2Fのスカイフロアは無くなり、代わりに出入り口にレインボーフロアが設置。しかしほぼ外なので無茶苦茶寒い…
イベントの集客差で優劣がつけられているのだろう、GOLDフロアは中心、シルバーやレインボーでの開催だ。
フェス系としての人の多さから来るお祭り感が楽しく、他のイベントの空気、雰囲気を知るにはうってつけだ。夏はそこまで目が回っていなかったが、冬の宴において各々で見られるイベの色はDJのプレーだけに留まらず、そのイベを応援しに来ている常連勢が作り出す雰囲気も大きな要素だ。
アニディス、賛否が見られるがステージを見ればなるほど、客が主役ではなくパフォーマーという別の主役がいて、場を引っ張っていくのだ。曲を高まるというよりはみんなで踊って楽しむことを重視したイベに見える。そんな考察をしながらついの謳い文句通り、おた芸ましーんと化すのだった。
ERG Night枠は半野外レインボーフロアで始まり、まず聞こえてきた開幕曲は、WhiteSeason。
ハイパー滑っていたが、滅茶苦茶判っている選曲にこれこそERGと私は感動した。冬曲縛りで繋がれつつも、White pop!やら虹の彼方へなど使いどころが絶妙さに突き刺さる。最後はDJjun推しのクロシェットに入り、星空のいまで締め工エエェェ(´д`)ェェエエ工
それから1時間後はリスリク枠、とにかくどんなに盛り上がっても寒いレインボーフロアから打って変わって会場内のシルバーフロアを取り巻くのは熱気であった。DJ 3D☆きらぁ×DJ風雅によるリスリクらしいアンセムが流れに流れ、ライトから常連、さらに全国的に集まったイベンターがブチ上がった。相変わらずみなと推しだなぁなんて思いながら、こういうとき流れる佐藤しずく曲は葵ちゃんReMIXと決まっていることを感じつつ、この枠の締めは星空のいま工エエェェ(´д`)ェェエエ工


…ここまでが2014年のイベントレポートだ。個別のイベントについて写真が全てあるのだが、文字数だけで結構な量になってしまったので割愛。余談だが、私にとって2014年の印象深かった出来事7つを載せておく。

・会場到着と同時にリプロが降ってきたクロデ発売日ERG
・突然舞い降りた黒白の天風 TESメインフロアの出来事)
・はじこん耐久splash!(7月)
・yokoyan(関東圏ERGが激しくなった一因)
・えろ×とろ垢特定祭り
・a holy proimise (BMP)
・痛車ダッシュと対面(EMTG)

本当はここでイベントレビューを終えたかったが、推敲と放置を繰り返すうちに15年も折り返てしまったので、2015年に入ってから参加したDJイベントをいくつかピックアップしておきたい。


・SNEG (vol.3 - 2015/3/6 - 札幌azito)
北海道におけるエロゲを主軸としたDJイベントは前回参加したエロゲソングナイト、そしてSNEGであるが、DJプレーメインという意味ではSNEGこそが本流であろう。
日本最北地域のエロゲイベント事情は、地方ということもあってイベント数も少なければ、動員数もそこまで多くない。しかし、エロゲという立場から北海道を俯瞰すれば、I've soundを始めとして、多くのブランド、そして作品を彩ってきた聖地が存在することに気付く。北海道にエロゲオンリーイベントが存在することそのものに、意義が感じられる。
SNEGは第三回目となり、S冬祭り前夜での開催となった。ライブを共にした都内クラブイベントの常連も遠征組として顔を出すなど、若干雰囲気を異にしつつも、北海道特有の選曲構成は健在であった。
北海道のアンセムの方向性はいわゆる都心のイベントとは異なるが、DJ陣の方向性が異なっていることで総じてバランスが取れている。
さらに言えば、人数がそれほど多くもないこともあってか、イベントそのものがアットホームで、雰囲気が魅力的である。ビールを片手に注文されたピザなどを食べながら、皆でワイワイと話して打ち解けあう楽しい時間だった。外の寒さとは裏腹に海を隔てた地でありながら、また来たいと思わせる暖かさのあるイベントだった。
あともう一つ私にとって大事な点は、初めてDJとして出演したことであった。
私が初めて訪れた北海道は月陽炎の聖地巡礼であり、話があった段階で何をするか(すべきか)は決まっていたが、初めて触る機材にてんやわんやしながらも楽しい経験であった。今思うととんでもなく雑なプレーをしていたなと恥ずかしくなるが、回す側に立ちたいと思うにきっかけになったイベントでもあり、自分にとって大切な思い出の一つとなった。


・なないろコンチェルトっ! (SSS - 2015/4/4 - 名古屋)
名古屋の定期エロゲオンリーDJイベントとしては、NTRに続く遠征参加となった。今回はスペシャルで、ライブアクトでμさんと保科めぐみさんが招かれており、LumiLiaはりアーティストとして推しであるμさんのとある主題歌を目当てに参加したのであった。
名古屋のエロゲオンリーイベント事情を俯瞰すると、NTR、ななコン、エロ教とアンセム⇔闇方向で綺麗に分化している。ななコンはこの中でもパーティ感があると言われており、名古屋エロゲオンリーのメインストリームを担っている。
その特徴は前飲みから参加できる点がとても良く、演者、参加者含めてエロゲだったりしょうもない交流が出来て非常に楽しい時間だった。あとは名古屋の手羽先めっちゃ美味しい。お楽しみ企画としてはエロゲ交換会といって、推しのエロゲを持ち込み、ランダムでほかの参加者が持ち込んだエロゲを引くゲーム企画がある。くれいどるそんぐがラブカミになって返ってきた。
イベントそのものは過去でも珍しいくらいの大盛況で、とてもパーティ感があった。
関東みたく積極的に打ちに行く人は少ないが、推しの曲が流れた時の各自の爆発力は新鮮さがあって、楽しい空間が形成されていた。ブランド的には渦巻きが流れると非常に怖く、またすたじお緑茶は名古屋出身の某DJがi.o.soundで客を育てたこともあって勢いはひとしお。関東遠征組は遠征ゆえの普段より何割増しのオタ芸という光景であった。
選曲はアンセムが中心でありながら、ある程度エロゲ遍歴をこなしていた方が枠単位で闇の選曲を行う(主にカシンさんだが)ことで全体のアンセム比率が調整されている印象を受けた。ちなみに今回のテーマは「痴漢」だった。
初めて見るDJ方ばかりなのも遠征の特徴で、開幕のこーらさんは淡々と曲を繋げる中で、突然フロアの見据えたかと思えばsofthouse-sealが流れ始めたので本性はえっちだ…と思ったり、久々の華焔さんは、渦巻きの連打やカタチないキオクが流れればkaen3110と評され、地元ではゆいにゃんDJはしないと前飲みで聞いた所で前半のゆいにゃん成分の濃さにずっこけそうになりつつ、あっぷりけや渦巻曲で名古屋勢の怖さを引き出すさすがの腕であった。u8さんはライブの余韻で消し炭のようになっていて私の記憶が曖昧であったが、Roll'in Lonelyから再開してくれたことは最大のファインプレー、キャラソンを中心にご本人お馴染みのi.o.sound締めでイベントの終わりを感じさせた。なぜか関東DJ陣からは3110u8の声。カシンさんはニャンだふるわーるど!はDJパートで一番高まった瞬間だった。
わほーさんは、またも関東DJ陣から3110の文字が飛んでおり、1月のななコンはそんなに影響が大きかったのかと察したところであったが、やはりBPMの飛ばし方が異次元でパーティ感を作り出す巧さも異次元だ。Precious Wing→Growingの流れは予測したものの、その後Growing!は本当に笑ってしまった。じんさんは冬に囚われているが、開幕曲がゆきうたで、いったい何が起きたのかと思った。すもちさんは、トリとして関東では回収すらされなくなったワンチャンやSplash!の流れを久々に見て、あおかな締めであった。

ライブパートは、もうμさんの「二人で一つ」初披露ありがとうありがとう。
μさんご自身はEVI HABARAなどで持ち曲を歌っていらっしゃるが、その中で唯一披露に至っていない楽曲が、おねガンの主題歌「二人で一つ」であった。ブランドはすでに解散済み、さらにサントラにはフル版はオンボーカルのみという闇の楽曲である。それでも、彼女の初の主題歌たる「二人で一つ」を一度生で聞きたいと思っていて、お会いするたびにその思いを伝えてきた末に、このエロゲオンリーDJイベントにおいて披露されたこと、その嬉しさはまたとないもので、しかも2番のオケ版が存在すると思ってなかった私は、2番に入った瞬間に崩れ落ちていた。
ついでにいえばライブメインのアーティスト、それも事務所に所属の方がDJイベント、それもオールナイトのイベントに出てくることは珍しい。ご本人もイベントの最後まで残っていて、本当にμさん良い方だなぁと思っていたが、やはり後日体調を崩されてしまった様子。慣れてないと、辛いのよね……

また、ななコンを通じてHeavenly Kiss=黄色のイメージが付いたことも嬉しかった。
株式会社Sのファン層はS祭りになると新田恵海ファンも入って男女比率は1:1となるが、単独アーティストでは女性ファンが半数超を占めており、地方遠征まで積極的に広くカバーしている層はむしろ女性層が多いくらいであったりする。
だからこそ、μさんの参加が決まった際は、エロゲ系でオールナイトのDJイベントだけど大丈夫なのか…?と思ったりもしたが、現場では数人のSファン女性層がグループでいらしており、ライブ前に軽く交流する中で、一緒に黄色を振ろうという流れが出来て、ライブアクトのヘブキス歌唱時、初めてフロアが黄色に染まったのだった。(LumiLiaはこれまでのS現場でのヘブキスに嘆いていたのは過去の感想記事通り…)
高まりが大気圏を越えた末に、ヘブキスが流れた時に黄色のサイリウムでHHGの文字を作ったり、パッケージを咥えてしまうのはクラブらしい高まりをしながら本当に楽しいひと時だった。

会場のTITE ROPEは縦長の構造で、後方にバーカウンター、前方はDJブースと観客も上がれるステージという構成。関東ではDJと同じ目線に立てる会場が少なくなっており、個人的にこういう構造はもっと欲しい。スパークリングワインはとってもフルーティだった。

・アトリエしずく (新規 - 2015/5/23 - 甲府MUSICBOX)
初めての甲府エロゲオンリーイベント。オーガナイザーのにゃんさきといえば、その若さとは信じられない拗らせた選曲が目につくが、まさにその本拠地たる場で開催されるアトリエしずくは一味も二味も違うイベントになっていたのだった。
とにかく幅広い年代で流される楽曲は楽しいというほかなかった。真夏のかけらを始めとして、台詞入りeditやE JUNKなど関東で滅多に流れない曲が次々と消化された。要するに、DJ陣営の得意とするカバー範囲が都心圏とは異なるということなのだろうが、知らない曲と鉄板曲が程ほどにミックスされた本イベントの居心地は私にはとても良く、楽しかった。
このイベント最大の衝撃はDJ Tacosさんが締めで使用されたStay.だ。ソファに座って休んでいたところでイントロと同時に体がすっ飛んでいったほど強い曲であり、また拾ったことも初めてであった。当時から楽曲になじんでいる人にとっては只物ではない曲であるが、それが繊細に扱われたことも非常に嬉しかった。その後、関東でもStay.の名が時折囁かれるようになるが、この曲がフルで流れたことは大きな意味があるように思えた。
なお、前日のERGからアトリエしずくへ梯子、家に戻って仮眠をとり、その後はえろ×とろへと向かった。その様相は死に体であった。


・田舎の日 (新規 - 2015/3/21 - 郡山DOOZ)
初の郡山遠征。本イベントは北関東より北部のエロゲオンリーイベント、ERG Music Kitakanto、MGS Party、FFFの集合型イベントと題され、なぜか構図は都会のオタク vs. 田舎のオタクとして都心近郊エロゲイベからゲストDJが招かれ、twiplaの文言では「対面割り500円引き」などセンスある文章が光った。
郡山のイベントの特徴はその距離もあってか、なぜか都会の常連が集いやすい傾向にあり、これもオーガナイザーの力なのか、とにもかくにも、地方にいるのに都心イベントの空気と、地方系らしい混沌とした空気が特徴的である。
先にイベントの感想から言うと、これほどまでに都会のオタクが酒に弱いとは…。ゲストDJを始めとして寝落ち者多数で対面以前に田舎の酒の強さを思い知った(?)。私も酒落ちこそなかったものの、翌週の代々木公演野外飲みで醜態を晒し酒屑の位置を確立するがそれはまた別のお話。
そしてオタ芸はそこそこに終わった…w
オープンDJのぐんにょり野郎氏はこれまで見た氏の中でもローBPM、更にはこの先週に開れたI've 15周年から戻ってこれていないことが伝わるプレーなのであった(3/15から一か月程度、エロゲ系DJイベントでやたらI've曲が流れまくる光景がみられた)。
ゲストのDJおれおもまた愛撫の闇に飲まれ美しく生きたいでの締め、Jun氏は酒によって手元が怪しいプレーを展開した。都会のオタク完敗であった。
なんといっても地方イベントの醍醐味は、関東とは味の違う、DJプレーを見ることが出来る点だ。えろげには珍しい(?)女性DJのあーりんさんは闇を纏うだのなんだの噂を聞いていたものの、この夜は光溢れるプレー。選曲ラインが男性的というか萌え豚だった。彼女が闇を纏ったのは翌週、大阪で開催された大人の日であるがこれはまた別のお話。
にゃんころ氏はALcotハニカムが大好きなのだなと伝わってくるプレーだった。宮城の重鎮(?)DJすとーはだんだんと年代が古くなりひっさびさに拾えた風の中の青い鳥で私は万歳、そして氏はこんにゃくの卒業ソングでDJ自ら自爆と、お疲れ様でした。でもこの時期でこその曲ってとても良い。
トリのDJ.fujiedaは安定感あるアンセムブチ上げ路線。丁寧な繋ぎからeditを加えたWhite Eternityでの締めに愛を感じての〆であった。
全体的に関東で流れなくなったアンセムが積極的に回収されていた印象で、文化の波及を感じ取った。


・FFF (vol.3 - 2015/7/5 - 郡山DOOZ)
FFFは郡山で行われているエロゲオンリーイベントであり、今回で1周年を迎えた。
参加は今回が初めてだったが、なんというか第一回目からみられる最大の特徴は関東からの遠征層が非常に多いことで、これが都会の成熟したエロゲDJイベント文化と、東北の流れを汲みながらも新たに生まれる郡山独自の地方の文化が混ざり合って、創発ともいえる要素を含んだカオスな流れが生み出されている。ゲストで積極的にDJを呼ぶ姿勢は、DJの育成と先を見据えた、オーガナイザーの意向が感じられる。

この夜も関東地方からは計5台の遠征カーが出ており、都内感もありながら、地元民の雰囲気を味わう健在さであった。

15年2月以降、関東では一部の参加者が行っている箱芸を行う層が大規模に拡大しており、彼らが遠征にも至り、開演前から箱が高く積み上がっていた。
DJイベントにおけるパッケージの持ち込みは、各地方においても各々の魂の作品ともいえる推しゲーが持ち込まれる場面が見られるが、関東のように手広くパッケージを毎回のように持ち込み、アンセムたる楽曲を捕捉して一つの流れを作り出す方向にも作用している点で、その性質は異なると言える。今後はより全国的に広がっていくのだろうか?
にゃんころ氏は関東では氷の上を走るようなAngel Note攻勢でありながら、珍しいRiryka曲でフロアをブチ上げる事態。終盤はALcotな流れに移行し、メジャーコードのイントロから唐突な転調が…Withers?いや本当にWithers!?ビックリした。
ゲストDJのカート氏は、一枠目の締めから流れるように繋ぐ得意の構成で高いBPMから次のリョウ氏に合わせるように徐々にゆったりした流れに移行。ひまなつなど爽やかな夏曲、dorchadas等の三拍子楽曲、更には徐々に茶太りんを浸透させた上でのnull(1番)等、独特な流れと造詣を感じさせた。
BMPや笊で活躍するリョウ氏は、本人も自称するかつてないアンセム構成(ご本人のDJ比較)。とはいっても流れる時代が異なるが…、とらハ、東鳩、ホワルバからstudio ego!楽曲、ぱれっとはちみつ荘等初めて拾う楽曲のオンパレードであった。締めはご本人も着ていた下級生2であったが、「死ねたまきーーーーーーー!!!」と叫ばれるのはお決まりだった。
その後は休憩タイム。この時間に外に出て補給するもよし、BGMに身をゆだねるもヨシ。重大発表と題された告知タイムでは次回ライブゲストとして真優さんがいらっしゃることが発表された。これは空に馳せて願いたいながらグローブオンファイト。
その後のオーガナイザーの藤枝━━━この番手は珍しい━━━は丁寧な繋ぎを展開しながらバチバチとブチ上げながらも、クラブらしい格好良さが健在だ。私的には夏色といったこの時代を使用したことが良い意味で驚いた。〆は氏を象徴するWhite Eternity。8月曲から繋がれるのは様式美になりつつある。
ゲストでは最後の番手であったtomose氏は、水夏のアレンジバージョンから、この日は多少流れていなかったあかべぇ楽曲を普段より控えめながらも回収しつつ、オサレライン。だが、Color worldを展開したあたりから、個人に対する攻撃が目立ち、それに対する客からのテキーラの応酬により最終的に5杯を被弾する羽目に。
トリののーと氏はオバイブ等の高BPMロック楽曲の連打。今夜のオバイブ層はオバコレ行ってるんじゃないか?と内心思いながら、この夜に心とん楽曲が流れてないのはさすがだったとFFFの巧い空気の読み方を感じたのであった。音を止めてからのTIMEはうまいフォローだったが、疲れが限界にきてみんなぽやしみ。
終了の挨拶でGirl meets Love!が流れて一斉に起きたことに笑ったが、次回はまた違った、より洗練された郡山の風景が見られそうだと思った。




個別のイベント紹介は以上だ。
時系列に書いていく中で、関東圏のエロゲ系クラブシーンの流れを少しでも感じ取って頂けただろうか。

■15年に入って生まれる新たな潮流
エロゲオンリーイベントが定着する中で、15年に入ってその形は変容を迎えている。
具体的には以下のようなものが挙げられる。
・エロゲであそぼが新宿azitoでの開催に移行
・TESが深夜→デイタイム、DESEOからLOUNGE NEO開催に移行
・不定期ながら会場に斬新さがある美少女MP(ホテル開催やイベントスペース等)

そして15年に入って、関東において顕著に出てきた流れの一つが、古い楽曲が流れるようになってきたことだろう。具体的にはI’veを除く2006年以前の古い楽曲を聞くことが多くなってきた。この背景は、毎週のようにエロゲオンリーイベントが開催される都心の群雄割拠の構図において近年の楽曲が使い尽くされたからだと思っている。更にいえば、これまで流れている楽曲の年代傾向は近年(直近5年)が高すぎた(分布で表すれば歪度が近年寄りになり、尖度が高かった)とも考えており、揺り戻しが起きている段階と解釈している。無論、近年の楽曲が多くなる分布は”あるべき姿”だが、今後、ある程度尖の山がなだらかになる形を辿っていくのだろう。
私にとってのDJイベントの満足度は「自分が刺さる楽曲が流れる」ことだけではなく、新しい楽曲との出会い、そしてDJが持つ世界観が感じられるか(それが新たな感性への刺激となる)どうかである。
最近はこのような考え方が少しセオリーとは異なることを感じ取っているが、そういったプレーが見られることを個人的には期待したい。

この記事を見て少しでもエロゲ系DJイベントが気になったという方、是非足を運んでみてはいかがだろう。
興味が沸いたら是非イベントに是非足を運んでみてはいかがだろう。自分なりの楽しさを見つけてみて欲しい。
どこかのイベントで相まみえ、乾杯出来る瞬間を楽しみにしている。


・おまけ 初めての方向けエロゲオンリーDJイベントガイド
初めてなのでエロゲ系の雰囲気が知りたい→リスリク(DJイベの良さを堪能できる)、TES(ライブもあり親しみ易い)、ERG Night(エロゲ系の老舗、鉄板)
エロゲに対する判り手感を味わいたい→ERG Night(幅が広く造詣が深い)、B.M.P
パーティー感、エロゲで交流したい→はじこん、エロゲであそぼ
カオスなイベントが見たい→はじこん、百嫁凌乱、
まったりしながら、知らない曲が知りたい。深淵を覗きたい→B.M.P
焼き肉たべたい→ひめくり*はーもにくす!
現地でエロゲしながら高まりたい、怖い→百嫁凌乱
新しいDJが見たい→百嫁凌乱、エロゲであそぼ(いずれも公募枠多)
女性エロゲーまーが見たい→ガルノヴァ
煙草の匂いがいや…→リスリク、百嫁凌乱(双方、分煙完璧)
手軽に田舎へ行きたい→FFF(郡山)、アトリエしずく(山梨)
違う土地へ行きたい→E-R-G Stream!、SNEG
新しい客層、雰囲気が味わいたい→自分の地域以外のイベントタイトルへGO!
嫁と戯れながら楽しみたい→はじこん ※ただし嫁がNTRる可能性あり
アニソンと合わせて楽しみたい→えろ+あに

お読み頂きありがとうございました。


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