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【マーケットメモ】 5/23 日経平均株価 前日比 1,143円安

2013年05月30日 23:37

今から1週間前……2011年3月15日以来の大波乱となった5月23日の東京市場。
メモとして書き留めておきたい。

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まずは前日22日のNY時間から始めなければならないだろう。
…バーナンキ議長は議会証言の質疑において、「雇用情勢の改善が継続すれば、今後数回のFOMCでQE縮小も可能」とQEの縮小について示唆した。
過去のFOMCでは、平均的に雇用者数20万人増が数ヶ月から半年続けば…といった具体的な発言も出ており、最近の経済指標の改善に対し市場でもややQE縮小が意識され始めていた段階だったが、実際にFed議長からその発言が出たことで市場では2013年中のQE縮小観測が高まり、米債を売る動きが強まった。QE縮小によるマネーの巻き戻しにより、ドル高も進んだ。

そして話は東京市場に移る。
日銀の大規模買入により日本国債市場は流動性が低下し、不安定な状況が続いていた。黒田日銀の政策は従来の短中期に加え、長期も国債を買い入れることでイールドカーブ全体の金利低下を促すというものだった。しかし、白川時代と比べ中期の買入が減額され、時間軸が見通せなくなったことで、長期が不安定化してしまったのである。金利の不安定化はJGBの保有者である金融機関のリスクポジション圧縮にも繋がる。こうして、本来ならば日銀が買い手となることで金利低下が促されるはずが、逆に金利は上昇傾向となり、そして現在も水準感を模索する状況が続いていた。
なお、債券から株へというロジックに関しては一要因ではあるものの、LumiLiaはさほど大きいものとは考えない。
なぜなら、現在までの株高は外国人主導(約10兆円に達しつつある)によるもので、国内の機関投資家が大きくポジションを動かす、いわゆるグレートローテーションが確認できるデータがないからである。よりロジカルに考えるなら、13,000円までの株価上昇では債券からのシフトは起きていなかったのか?という話も出てくる。

ts130530.jpg
一例では、民間金融機関の資産・負債)より都市銀行の資産保有高(日銀公表)があげられるだろう。
都市銀行の国債保有高は4月末時点で3月末より、10兆円超の減少に転じている。(4月の中長期売りは都銀ですか(;´∀`) )
では、その資金は、株式や外債に向かったか?答えはNoだ。いずれも減少している。日銀の当座預金に振り向けられたのだろう。

特に、最近は海外市場の影響を受けやすくなっており、この日も米債安を受けて大幅安で取引を開始。
株式市場が開く前にして8:53、債券先物は早速1円安でサーキットブレーカー発動。そして東証が開いて間も無く、10年債金利は約1年ぶりの高水準となる1.0%を付けたのだった。

さて一方、続伸を続けてきた日経平均株価。続伸を続ける日経平均株価は前日のNYダウの下落にも関わらず、連日の上昇を継続していた。
しかし、その裏に歪みがあったのも確かだ。

例えば以下。

・大型株が上昇
・TOPIXとの乖離が広がる
・業績の良くない銘柄が買われる
・11月半ばからの急ピッチな上昇継続

業績予想は上ぶれを続けており、直近の日経平均予想EPSは14年度で900円程度、PERでは17倍前後とやや割高であるが、買えないこともない水準であった。
この日も日経平均株価はTOPIXを大幅に上回る形で取引ファーストリテイリング等、値がさ株主導で日経平均株価は一時前日比+315円、15,942円まで吊り上げられていった。一方、ドル円も丁度銀行からの仲値提示である10:00頃に高値水準を付ける形で103円台半ばに上昇。

債券市場では金利上昇を受けて、日銀は資金供給オペの追加実施を通告。15日以来のシグナルオペであった。
10:45を回った所で、大口の債先買いと日経平均先物売りが入った。タイミングとしてはPMIとほぼ同時であり、急落のきっかけである。報道などでは同時刻に発表された中国PMI悪化が下落の主因と捉える向きも多いが、それは無理がある。私的には単なる材料でしかない。

5月中国PMI(HSBC) 49.9(市場予想値50.1)

これは下げのための格好の材料に使われた、という認識だ。潮目を変えた一番大きな背景はまずバーナンキによるQE縮小発言であろう。
なぜなら、予想を下回ったとは言え、指標の鈍化はある程度想定されており、またこのPMIは中国国家統計局ではなく、HSBC公表で、優先度はやや劣るものであるためだ。

午後になると、400円安まで下落。複数買いのリバを伴いながらも、アルゴを巻き込んで売りが売りを呼ぶ展開であった。
先物の板もまた、大口の売りが入り、それに蓋をする形でさらに大口売りが…と細かに売りが繰り返され、実にエグい動きであった。

0523nk225.jpg

セルイン・メイちゃん降臨。
元々上がりすぎていた感もあった。みるみる内に日経平均は下げ幅を広げていった。
そして14:28、日経平均先物5%下落を受けて、CB(サーキットブレーカー)が発動。10分間のクーリングタイム。
14:42、再開された日経平均先物はリバった。…一瞬だけ。
「これはあかんやつや。もうハメこんでくるわ」と誰もが感じたであろう。案の定、14:50から一段と売りが強くなり、55分には先物が1,000円安到達。5分にして長い時間であった。15:00丁度の引けで更なる投げが入り、日経平均は-1,143円安で引け。



その後のイブニングセッションでも、そして今日までもボラタイルな相場は続く。大幅な下落曲面で先物の大口売りが断続的に投下される。
今、未曾有の日銀緩和によって、世界中のカネが日本に集まり、ボラティリティの上昇を伴って株式市場を熱狂の渦に巻き込んでいる。
中央銀行とは、市場においては合理的行動を取らない。故に、そこから利益を掠め取ることも可能だ。
そして我々が心に据えておくことは、日経平均株価はアルゴやHFによる海外の大資本によって、操作が可能な状況が整ったということだ。

円安主導で業績の上ぶれ期待は高まっている。
日経平均EPSは会社予想が850円だが、実際に織り込まれているEPS水準は900円を超える。
グローバルで平均とされる15倍に置き換えれば、13,500円は正当化できる水準である。

相場急落の材料にあったのは中国PMIだが、その背景にあった大きな要因は米国のQE縮小観測だ。
プラザ合意以降、米国はドル安を続けてきた。シェール革命等を背景に、いよいよドル高路線へと舵を切ろうとしているのか。
ドル高時代が本当に訪れるなら、グローバルのマネーフローは変容するはずだ。過剰流動性時代が終わりを告げる。
新興国が再び危機に陥る可能性も高まるだろう。我々はそんな歴史的転換点を目前にしているのかもしれない。


━━━━23日引け夜、知人との会話にて。
知人「-1,143円安、酷い下落だったが語呂を見ると-1,143(いい資産)に見えるから幸先は良いかもしれない。」
プリマ「小数も見ると-1,143.28(いい自殺や)」なんだけど……」
知人「…………」

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