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【News Review】BRAVIA HXシリーズから見る2011年モデルの傾向

2011年03月24日 01:04

日本国内でBRAVIA2011年モデルが発表された。
昨年に続き、海外と同型を採用したグローバル仕様となっており、1月にLumiLiaで取り上げたICES2011発表モデルが国内でローンチされた形となっている。
本記事ではHX920を中心に今回の発表についての雑感を述べたい。

なお、1月開催のICES2011で発表されたBRAVIA海外モデルですでに記事を投稿しているので、そちらも一緒に参照して頂きたい。→【News Review】 CES: BRAVIA 2011年モデルは本当に新しいのか - LumiLia

…今回のモデルチェンジの最大の特徴は、映像エンジンが一新されたことであろう。

・ソニー、最高画質/明るい3Dの新BRAVIA「HX920」 - AVWatch

・ソニー、“BRAVIA”新フラグシップ「HX920」を発売
- 新エンジン「X-Reality PRO」や直下型LED搭載 - phile-web

・ソニー、X-Reality PRO搭載の“BRAVIA”上位機「HX820/HX720」シリーズを発売 - phile-web
・ソニー、ネット機能充実でデザイン重視の“BRAVIA”「NX720」シリーズを発売 - phile-web


■DRCの後継XCA7 ~画質への期待と遅延リスクの懸念~
X-Reality PROは本世代の映像エンジン「X-Reality」に加え、映像エンジン「XCA7」を搭載したものである。XCA7はDRC-MFの後継と位置づけられており、複数フレームを参照する画像処理を新たに実現した。当初LumiLiaではXCA7がCREASと機能が似ていることから手抜き仕様を憂慮していたが、どうやらその心配は杞憂だったようだ。

説明、機能から察するに、XCA7はCREASとDRC-MFの改善版を組み合わせたものと見るべきだろう。
BRAVIA ENGINE 2 PROに搭載されていた従来のDRC-MF3はフルHDの処理に対応しておらず色抜けが発生する等、高解像度ソースでの使用は厳しいものとなっていた。XCA7ではフルHDの処理対応、最適化が図られていると思われる。
また、東芝などに比べ劣っていたと思われるNRの性能の向上も期待できる。相乗効果としてフレーム補間機能のモーションフローとエンジンの画作りを合わせれば、一層破綻を少なくすることも可能だろう。
機能面を詳細に見ていくと、NRのプロセス、データベース選択型処理、高精度ビットマッピング…と非常に東芝と似通っていることに気付く。映像エンジンについては、東芝に対し昨年で一歩出遅れた感を受ける。今後ソニーは半導体を強化していくとのことなので、これからが勝負だろう。
気になるのは、XCA7をどこが開発したか、ということだが、従来のDRC設計チームは解散されており、XCA7の開発においてはおそらくどこかしらの日本メーカーに外注したものと見る。

一方でDRC-MFと聞いて思い浮かぶ懸念は遅延だ。DRC-MF3では90ms以上の遅延が存在しており、実質ゲーム用途等では使用出来ない仕様となっていた。
XCA7では複数フレームを参照するため、ある程度の遅延があることはすでに確定しているが、果たしてどの程度の遅延が存在するのか、確かめる必要があるだろう。


■パネル・バックライトは無難な進化を遂げた
CESの特集でも記載したように、BRAVIAの採用パネルは大方シャープ製からサムスンパネルに置き換わった。(おそらく60インチモデルがシャープパネル採用と予想)
特にフラッグシップモデルのHX920はサムスンパネルに置き換わったことで、従来機のシャープパネルの特徴であった千鳥配列がなくなり、大きく進化したと捉えたい。
細かい点に言及すれば、今回のHX,NXシリーズラインナップでは40,46,55インチが存在するが、40インチのみ、サブピクセルが逆くの字型の旧世代パネルを採用している可能性があり、店頭で確認する必要があると感じている。

一方、技術面を評価すれば、目立った進化は見えてこない。
ゴリラガラスの採用、導光板シートの工夫によって薄型化を実現したものの、これらの画質への寄与は少ないと考える。画質の向上を強調せず、薄型に焦点を当てることが各ここ1,2年のTVメーカーのトレンドで、画質の向上に対する投資効率が限界が低下してきたと捉えている。

なお、HX920で特徴的といえそうなのが「3DインテリジェントピークLED」だが、これは東芝CELL REGZAに搭載されているピーク輝度と同様のものだろう。エリア駆動で暗い部分を消灯、明るい部分の輝度を挙げることでコントラストを稼ぐものだが、ハローが目立ったり、眩しいといったデメリットも出てくるため、使いどころを考える必要が出てくるだろうと思われる。

バックライトは全機種がLED化し、最上位が直下型、それ以外がエッジライト型、全て白色LEDとなっている。
CESの段階で諦めていたが、トリルミナスの復活はまだまだ遠そうだ。


■USB HDD録画対応…しかし、デジタルチューナーが変わらず1つなのは大きなマイナス
USB HDD録画に対応しつつも、チューナーが1つしか搭載されていない……ソニーは消費者をなめているのだろうか?
これはテレビのみの環境を想定した場合、録画中に選局出来ないことを意味している
正直終わっている。
東芝REGZAが3チューナー積んでW録に対応していることも考えると、BRAVIAの録画性能は大きく遅れを取っていると見ることが出来る。おそらくは昨年の流れを受けコストダウンせざるを得ない状況が続いており、チューナーが削られたということだろう。「あまり録画されると困ります…レコ買ってね☆」的な発想も見え隠れしているように見える。


■モーションフローはラインブリンキング機能が強化
モーションフローは新たにモーションフローXRと名称が変更された。とはいえ、パネルは240hzで駆動されており、倍速性能は変化しておらず、ブリンキングの分割数によって仕様が分けられた形となっている。フラッグシップのHX920のみXR960を搭載しているのも、直下型LEDを生かした輝度の確保によって得られた黒挿入フレームの増加分と、分割駆動数を換算しただけのものだろう。
したがって、より高品位なフレーム補間による滑らかヌルヌルというよりは、明るさを出来るだけ落とさず今までより残像感のないキレのある映像表現が可能になった、と考えるのが適切だろう。


■ハイエンド機は従来に比べバリエーションが充実
2011年モデルのラインナップは、昨年に比べ、シンプルに整理された印象を受ける。

まず、HXシリーズは全機種X-Reality PROを搭載している。
HX920とHX820の違いは直下型LEDかエッジライトLEDか、モーションフローの性能の違いのみである。
エリア駆動の差は両機で雲泥の差があり、この部分に価値を見出す人は迷わずHX920を選択しよう。

反面、HX820はオプティコントラストパネルも搭載しており、パネルもHX920と同じと思われる。つまり、HX800と比べると性能が格段に向上している。仕様から見ると、HX720がHX800の後継はと考えたほうが適切だ(クリアブラックパネル・エッジライトLEDで共通)。
HX820は昨年のモデルでHX900とHX800の中間、準フラッグシップ機種と捉えるべきだろう。
昨年のラインナップと比べて進化した点は、HX820が明確にLX900の後継となったNXシリーズのスペックを上回っており、選択しやすいラインナップになったことだろう。HX820は価格によっては、非常にパフォーマンスの良い機種になる可能性を秘めていると感じている。

上で触れたとおり、今回のNXシリーズは仕様から見れば昨年の中途半端仕様モデル、LX900の後継機である。
オプティコントラストパネル、モノリシックデザインと薄型化に特化しており、ある程度の予算制限がある中でデザインを優先して購入したい人に向いたモデルだろう。


■総評 ようやく再び前に歩み始めたBRAVIA
2011年も出るのラインナップは、昨年モデルに比べれば、底上げなされているといえるだろう。しかし、LumiLia的には、BRAVIAは2010年で一歩後退して、2011年で再び前に一歩前進を始めた印象を受ける
2ステップ画質が良くなったとどこかの記事に書かれていたが、当たり前である。昨年はDRC-MFすら搭載されていなかったのだから。
映像エンジンは確かに進化している。グレアが標準化した今に合わせて、素材のアップデートも欠かしていない。
一方で、録画機以外で2デジタルチューナー機はいつになったら復活するのだろうか。トリルミナス採用機はもうリリースされることはないのだろうか。
映像エンジンの進化も、メーカー間で比較すれば、ようやく東芝のCEVOエンジンの足元に追いついたかといったレベルである。しかも相手は3チューナー搭載である。今後、BRAVIAは何を売りにしていくのか?デザインだけでいいのか?
BRAVIAならではの魅力を、より明確に訴求していく必要があると管理人は感じている。


コメント

  1. トム | URL | -

    Re: 【News Review】BRAVIA HXシリーズから見る2011年モデルの傾向

    http://www.sony.jp/bravia/technology/x-reality/interview.html
    いちおう開発者インタビューはあるよ。
    CREASが外注ならXCA7も外注だろうけどそういう話は聞かないが。

  2. Prima | URL | 3/2tU3w2

    Re: 【News Review】BRAVIA HXシリーズから見る2011年モデルの傾向

    コメント及びURLのご紹介ありがとうございます。

    知人から教えていただきましたが、XCA7はDRCを設計した近藤哲二郎氏がソニーを離れた後に立ち上げたI3(アイキューブド研究所)に外注、開発されたもののようです。
    参考URL: http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1103/24/news064_2.html

    今後ともよしなに。

  3. 立石泰則 | URL | EjUIhdgU

    Re: 【News Review】BRAVIA HXシリーズから見る2011年モデルの傾向

    XCA7が、近藤さんのアイキューブド研究所に外注され、開発されたものとあり、参考URLに麻倉さんの記事が上げられていますが、麻倉さんの記事にはそれを認める箇所はありません。私は、近藤さんがソニー時代から取材でお世話なっている者です。アイキューブド研究所がXCA7をソニーからの依頼で開発したという事実はありません(本人に確認しました)。それに、XCA7とDRCでは開発思想が違います。

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