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RewriteTE レビュー

2010年07月04日 21:59

鍵の新作体験版、RewriteTEの感想。
結論から言うと想像以上の面白さで、複数ライターのテキストが巧く組み合わさり、絶妙な出来に仕上がっていた。
従来の鍵とは一風変わった作品かもしれないが、すでに名作級の臭いを感じさせる、発売に期待を持てる作品だ。

※ややネタバレ注意

シナリオ:
プレイ時間はボイス飛ばし飛ばしで4時間ほど。体験版だけあって導入部で終わるが、その中身は濃く、体験版とは思えぬほどハイクオリティに出来あがっている。
具体的には、主人公やヒロイン達がオカ研に集まる過程を描く中で、そこかしこに伏線をばら撒いている。
作中に出てきた「自分を変えるか、世界を変えるか」といった表現に何らかの関わりがあるかもしれない。物語の根幹を作り上げたのがロミオなら、SFモノに発展していく可能性は充分にありそう。

テキストはライターの特徴がかなり反映されたアクの強いものになっています。
ロミオ成分もたっぷり含まれていて、「人は自動的には幸せになれない」なんて文章は信者が見れば鳥肌モノではないでしょうか。
キャラクター毎に担当ライターが異なっており、それぞれかなりタッチが違うため、読んでいて普通にわかると思う。
ただしその弊害なのか、主人公の性格やテンションが妙に異なっている。ただし、多くのゲームにありがちな主人公が空気、といった状態になっていないため、かのしの同様多少のズレは許せるものと感じる。

また、ヒロインにはひと癖あり、それまでの鍵作品と若干ノリが違うような気もするため信者の中には合わないという人もいるかもしれない。
あと、ルチアは明らかに一人だけテンションが高い。というより、ルチアのシーンになると途端にテンションが高くなるので、ライターの影響だろう。
朱音の性格が大変美しい。踏まれたい。ハァハァ…
失礼。

ビジュアル:
個人的にはCLANNADに匹敵する高い完成度だと感じた。画面がワイド化したことで、視覚的に見易くなったことも貢献していると思う。
背景の出来も良く、ビジュアルエフェクトも派手すぎず丁度良い。
個人的には、各ヒロインの汗をたらりと流す立ち絵が素晴らしいと思った。

音楽:
BGMはタイトル画面のピアノ曲を筆頭に高レベル。ストリングスを生かした曲が多く耳に残った印象。
OP曲philosophyZもリトバス譲りのエレキが生かされた良曲。
録音も文句なし。キャラクターの中の人はアニメで聞き慣れた方が多くいるが、普段以上に良く聞こえます。
ヒロインの中の人ですが、どう聞いても一般声優。
名義は公表されていないが、わかりやすいのは小鳥と朱音。
ちわってあみちーしています。
静流はすずきけいこ。私がわかったのはここまで。

システム:
今作になって驚くほど進化した点がシステムだと思う。
1200×800のワイド画面を始め、滑らかなビジュアルエフェクトに、一通り揃えられた機能。
画面上に常に何らかの動きがある事実は、従来のゲームと一線を画していることを感じさせ、大変好印象。
ただ、それ故に今までと比較にならない程ハイスペックが求められる模様。そこらのネットブックでの動作はかなり厳しいかと思います。たぶん、無駄に重い部分も多々ある。


はっきり言って序盤なので、本シナリオが始まってからが評価の分かれ目だと思いますが、私的には充分購入に値する作品だと感じました。
変わり者が寄り添って、ある場所に集まる。
こうした拠り所を求める描写は、最果てのイマで作り上げられた聖域と共通していると感じた方もいるのではないでしょうか。


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