2009年06月24日 01:52
■潜入
場所は本館6F。エレベーターから直接出向くことは出来ず、上下階から階段で入る形になっていた。いきなり初音ミクとレンのコスをした店員が受付をしていてニヤリ。やはり、普通のオーディオイベントとは違うw
入ってすぐのところには協賛企業のSAEC、Kenwood、tanget等の商品展示スペースがあり、仕切りを挟んで奥に視聴スペースが設置されていた。システムは、長方形の部屋の長辺の両側にそれぞれ2つずつシステムが置かれている形になっていました。。
文章よりも、下記URLに写真があるのでそちらで見た方がわかりやすいでしょう。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20090618_294702.html
■全体の共通環境 厳しいライブ空間
一聴してこれは感じたこと。部屋の環境が思った以上に超ライブ。
普段のとらのあなの本棚を全て取り払った部屋を想像してみてほしい。したがって、残響音のせいか声の音像は大きく、かなり普通の部屋で聴く印象とは違うものになっていたように感じられました。おそらくスタッフの方も苦労されたと思うのだが、アコリバの音響パネルをもってしても厳しい環境だったような気がします。
■Pure→けいおん 頂上から転げ落ちるような落差
視聴方法は、一回一回椅子を移動させて設置されたシステム前で視聴、というもの。
1システムあたり20分ほど、システムの説明や特徴を紹介をした後に4曲の楽曲試聴、合い間にSoundgirl収録絵師のコンセプトが述べられるといった流れになっていました。なお、共通音源としては良録音で定評のある「Pure」の中でも屈指の高音質を誇る「POWDER SNOW」、またシリーズ縛りとして「けいおん」が設定されていました。
最高音質の直後にけいおん!のジャカジャカサウンドはやばい。本当に音質が悪い。
おっと、これ以上言うと刺されそうなのでやめますね…(;´Д`)
システム全体の価格は前にも紹介したとおり、ハイコンポクラス。この微妙な価格帯、管理人はほとんど聞いたことないものばかりでした。
なお、アクセサリーは空気を読まず、システム価格を裕に超える相当なものを使っている模様。
スタッフの方も、アクセサリーの方が金がかかっているということを強調されていました。
■システム個別レビュー
さて、肝心の個別機器の音の評価に移りますが、意外なことに
Kenwood K1>>>Luxman NeoClassico>tangent HiFi200+Clarity4≒Sony System501
上記の印象となりました。
それぞれ順番にレビューしていきたいと思います。
→Kenwood K series
期待もしていなかったKenwood一発目。しかし……!?
1,Powder Snow
2,けいおんキャラクターソング澪
3,フルメタルパニックの主題歌
4,アイドルマスター
非常にバランスの良い整った音でした。
デジタルアンプの特徴もあるのか、中高音が非常に綺麗。声が非常に滑らかで聴きやすい。千早の声にうっとり。
「これは……この値段にしては凄いぞ」と真剣に思いました。定位もよく、音の広がりが感じられた。
耳に付く高音も少なく、聴き疲れしないい点も、非常に良かったと思います。
絵は、システムのコンパクトにまとめられたルックスがうまくイメージされており、スタイリッシュさがおにゃのこからも感じ取ることが出来た。
→Sony System501
It's a Sony.
1、Powder Snow
2、ふわふわ時間
3、河合憲次のSACD
4、セーラームーンの主題歌
第一印象、「……おいおい、さっきと随分キャラクターが違うな」
高音がジャキジャキ出てきて、低音は量感よりはスピードで主張してくる。間違いなく聴き疲れする音だこれ。
Pureのアコースティックギターは若干不自然で、二曲目のエレキギターがピッタリでした。
ハイスピードサウンドもそれなりに好きなんだけれど、疲れた。音量が大きすぎたのかもしれません。
なお、唯一SACD対応のプレーヤーとのことだったが、正直よくわからなかった。観客の反応を見てもいまいちわからなそうな顔をしていたのが印象的。
ちなみに絵は朝ごはんを食べている女子高生がモチーフ。なるほど、
この音を大音量で聴いて目を覚ますわけですね。
→tangent HiFi200+Clarity4
続いてtangent。インテリアにもなりそうなお洒落なデザインのスピーカーです。
1、Powder Snow
2、けいおんキャラソン平沢唯
3、モンハン主題歌
4、男性ボーカルモノ
第一印象、「ふぅ、ザクザクサウンドも終わってようやくまったり……できねぇ!!」
出てきたのは思いのほか突っ張ったサウンドでした。
スタッフの方が「このシステムはいわばヨーロピアンサウンドで、中音があって質感に溢れ、低音がふくよか……」と言われてましたが、僕には非常な現代的なサウンドに聞こえました。音の重心は下がったけれど、ソニーの音と微妙に似ている……。さらに疲れてきました。
システムがフルサイズなのが特徴でしょうか。tangentに移る前にアコリバとSAECの社員の方が挨拶をしていましたが、アコリバはやる気なし。某読みったらありゃしない。一方SAECの人はまともなプレゼンでした。
なお、絵はむちむちなおにゃのこでした。むちむち。
以上で、終了。拍手の後、幕が下りました。→LUXMAN NeoClassico
ラストLUX。今までと比べるとちょっと高い。
1、Powder Snow
2、D'ont say lazy
3、(忘れた)
4、サクラ大戦OP
第一印象「実にラックス。」
社員の方がプレゼンターをしていましたが、プレゼンがなかなか巧く、一番好印象でした。
ほかのシステムと比べて真空管のせいか、音場は狭く感じ、低域(中低域?)がよく出ていました。そのせいか、音は若干こもって聞こえました。しかし、押し出し感があり、音の密度は濃い。特徴を抽出すれば、いつものA級LUXMANですねw
Pureを聴いていてほかのシステムと比べるとカサつきの少なさが感じられました。
やはり、定位が今一つなのが悲しいところ。
Neo Classicoの絵については解説は特にありませんでしたが、まゆげが印象的でした。
ラックスマンのメーカー紹介の絵が「大正娘」個人的にイメージが的確すぎて素晴らしいwww
初めにPureがかかるもんだから、後の曲はどう考えても録音的に見劣りしてしまい、しょぼく感じてしまいましたね。続いてかかるけいおん!シリーズがどれも録音がひどいというのも挙げられますが。
フリータイムは残念ながら時間の都合でスルー。でもこちらの方が盛況だった気がします。
■総評 開催に意味があると思う
パフォーマンスの如何は置いておいて、この手のイベントを開催したことに、大きな功績があると思います。
また、私にとっても「オーディオ機器の評価は値段に比例しない」という事実を改めて認識するイベントになりました。
開催スタッフのプレゼンは、残念ながら悪くもありませんでしたが、良くも感じませんでした。真面目な流れで進行していたので、もう少しコミケ的な熱いノリを出していった方が盛り上がった気がします。
あと、やはり椅子の移動が面倒だったので、某マラソン視聴会みたく一度に聴ける機材の配置にした方が良かった気がします。
同人誌はもう少し絵師をこだわった方が良かったと思います。せっかくPureを共通音源にしていたぐらいですので、例えばAQUAPLUSをうまく巻き込んで、323や甘露絵で売り上げは期待できたと思います。
今回は萌えとオーディオを結び付ける初のイベントになったわけですが(オナニー企画でないことを祈る)、やはり人が少ないのが印象的でした。
この手の企画の来客層は、オーディオには興味あるけれどショップでアニソンをかける勇気がないという層、そしてオーディオに目覚めるポテンシャルを持った層を想定していると思います。今回は前者を引き付けた気がしましたが、私としては後者をより集めることが必要なのかなと思います。
そのためには、試聴会のようなイベントもやり方によっては効果を発揮すると思いますが、ほかにも萌え×オーディオを結び付ける企画を行う必要がある気がします。
例えば、同人誌コーナーにピュアシステムを設置するのはどうでしょうか。通常の同人誌フロアは本もあって、配置もでこぼこなので定在派の影響も少ないと思います。
同人誌が広く全面に渡って積んであって高さが低いコーナーがありますよね?あそこから通路を挟んで外側にスピーカーを設置して、同人誌を選んでいる人の耳にさりげなく入るようにして「なんだこの良い音は」と思わせるとか、レジの向かいに設置して会計待ちの時に心地よい音楽を体感出来たりするのも良いかもしれません。
特に「背後から女性の声が!?」とおもわず振り返ってしまうようなピュアシステムならではの特徴をフルに発揮した設置が出来れば、オーディオに心奪われる人が増えると思います。
それに商業的要素プラスするなら絵師とのコラボモデルでしょう。魅力的な音に引き付けられて機器を見てみれば、非常にスタイリッシュなデザインで、絵柄も良い。衝動的に食指が動く気がしますw
けいおんの影響でK701が売れたように、限定コラボモデルを出したら間違いなく売れるでしょう。
もしかしたらトレンドが来るかもしれませんね。
……さて、妄想し過ぎで脱線しまくりましたが、本イベントは初めて公で萌えとオーディオのかけ橋となったイベントだと言えると思います。今後もさらに改善をしつつ、続けていってほしいと感じました。
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