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VOCALOIDから考えるオタク市場の在り方

2007年12月05日 13:25

人気爆発中のVOCALOID。まさか双子だったとは…

VOCALOID2「鏡音リン」先行予約開始 「マジで今週の予約数1位」 - Akibablog
DTM magazine12月号発売「初音ミク」の第2弾「鏡音リン」も発表 - アキバOS
月刊VOCALOID… DTM Magazineも紙面で鏡音リンを発表するなど、味をしめてターゲットを切り替えたように見えるが、たぶんこっちの方が圧倒的に儲かるのでしょう。
宅録って予想以上にオタが多そうということもあるし、本業はサンレコがありますからね…。

さて、最近の初音ミクとそれに取り巻く人々に対して思うのだが、かなり勘違いしている人が多い気がする。
一時期TBSの偏向報道に対し掲示板民が激しく抵抗を示していたことがありましたが、「『VOCALOID2』はDTM用であってオタク向けではない」と意見はあまりにも滑稽すぎて笑えてしまう。
ネットを中心に話題となり、DTM市場としては考えられない程売り上げを伸ばしている。VOCALOID2というネーミングより初音ミクの方が名が通っている。そして実際に同人誌としてミク本が多数出版され、かつ秋葉原や日本橋のとらやその他オタ向けショップでも製品版を多数入荷、関連商品(ex.フィギュア、コミック…)も販売を伸ばしている。その新規消費層はDTMユーザーだろうか?
認識はしっかり持っておくべきでしょう。


らき☆すたで町おこしやるよ~ 幸手市(こなたが住んでるトコロ)より - ねこあれぶろぐ
らき☆すた:大ヒット“萌えアニメ”、舞台の埼玉・鷲宮で町おこしに一役 - 毎日jp


上記の初音ミクの成功(売上的な意味で)や、DTM Magazineの方向転換、このらき☆すたイベントの成功を含めて感じることは、オタク層の消費力を受け皿の小さい業界に仕向けるのは非常に意味があるということだ。
こう考えると、アニメ業界の状況も苦しくなっているということも納得がいく。数百、数千万の金が動くアニメ業界ではオタクの消費に対してマーケットの規模が大きすぎるのだ。
ひと儲けしたいと考えるならば、あまり知られていない、規模の小さい市場で設けるのが良いのかもしれませんね。

さて、この切り口でニコニコ動画を考えると…?
参考:ニコニコ動画がテレビの座を奪う日は来ない--ひろゆき氏の分析 - CNET Japan


外資系ファンドRHJI、代々木アニメ再建支援 - NIKKEI NET

…上で規模の小さいのが良いですよ的な話をしていたら、今度はマルチプルな話。
ただしこれはアニメ業界ではなく、アニメクリエイターを育てるという教育ビジネスなので、業種として別と言ってもいい。
アニメ業界がどんなに辛い状況でもクリエイターになろうとする人たちは一定数に達している、ということを巧く利用しているのではないでしょうか。企業再生ファンドとしても有名なファンドが今後どう再建していくのか。
赤字のとなっている校舎を閉鎖して、収益性の確保できる校舎を残すなどして効率化をすすめる、といった所か?


コメント

  1. ASHID | URL | en9qG856

    「『VOCALOID2』はDTM用であってオタク向けではない」という論旨でTBSに抵抗を示していたのって誰? ソースは?
    あと、結局「オタ市場の在り方」はどうあるべきかという結論は? タイトルが記事の要約になってない。

  2. テンホウ | URL | CQQdQfPY

    >…滑稽すぎて笑えてしまう。
    >…認識すべき。
     それは結果論であって、しかも幼稚なロジックである事に気付け。

     ブログの文章は”オタクが買うからオタク向け製品である”と言い換えられる。
     では秋葉原のマクド○ルドは客にオタクが多いからオタク専用店として作られたのかい? 街で見掛ける大型ヘッドフォンをしているのはオタクが多いように見えるからオタク向け製品なのかい?
     
     関連商品の購入者は殆どがオタクである事から対象ソフトはオタク向けである、これも変だろ。関連商品はDTMユーザーではなく最初からオタク向けに作られているのが実態であり、オタクに売れない商品でも作るのは個人的嗜好と言うか趣味に過ぎない。
     
     ニコ動が始まる前に、つまり予備軍は居てもニコ動オタクが存在しない時に、ボーカロイド1Meikoの販売実績は約三千本でDTM関連ソフトとしてはそこそこのヒット商品になり、アメリカのDTM雑誌からも年間優秀ソフト賞に選ばれている。(海外販売数は不明)
     ボーカロイド2も前作実績から考えてメーカーは販売予測三千本としていたが、このソフトは色々と使えるぞとニコ動において口コミレベルで広まり、キャラ絵に絵師も喰い付き、DTM未経験者も使ってみたいと購入した事から、確実視されていた三千本と言うヒットが二万本を超える異例のホームランになった。
     前作の販売実績からDTMユーザーの存在が感じられ、宣伝効果で新規に購入を考えたDTMユーザーの存在も考えられ、ニコ動で活躍していたオタクがソフトに価値を見出して大幅に売れた過程を考えれば、”DTMユーザーは存在しない”、”オタクが買うからオタク向け製品である”って言うのは、それこそ偏見に満ちた滑稽な話、認識不足じゃないのかい。

     実際には購入者にアンケートでもしない限り、ユーザーの実像の占有率の把握は無理で、誰にも外部情報だけで証明する事は出来ない。それとも空想上の超能力者であって分かっているならば、俺は謝るしかないな。
     
     それと、簡単に曲が作れる”くまうた”とは違ってボーカロイドは歌声生成の音源ソフトであり、他にDTM・DAWや演奏製作の為のソフト、実際の楽器演奏と編集設備が必要である。また音楽知識や専門用語、ノウハウが無いDTM未経験者にはキツイ商品とも言える。
     設備環境や知識レベルを考えればDTMユーザー向けと言う事は間違いではない。

  3. プリマこと管理人 | URL | 3/2tU3w2

    あまり見れないため、返事が遅くなって申し訳ない。
    厳しい意見をありがとうございます。

    >ASHID氏
    掲示板を見る限り、そのような意見を言っている人たちがいたように思えますが。

    タイトルに関しては市場規模は小さい方が良いのか、大きい方が良いのか、そういった意味です。(らき☆すたの話題以下を参照)
    最終的な結果は当然衰退期にくるまでわかりませんが、今のところ規模が小さい方がよく回っているような気はしますね。

    >テンホウ氏
    説明の前に言っておかなければならないことですが、「オタク向け」というのは企業側の判断(企業がターゲットとする顧客層)と消費者側の判断と二つあると思いますが、私が今回述べているのは消費者側によって作られる「オタク向け」イメージのことです。
    VOCALOIDを取り巻く環境を判断した上でオタク向けと考えています。今回指摘された二点について説明しようと思います。

    ”DTMユーザーは存在しない”
    齟齬が発生しているようです。
    「ネットを中心に~認識すべき。」という私の意見でありますが、それらの行は全て、その上の二行にかけているものです。
    つまり、オタク向けではない、と主張している人たちに対し用意した反論であり、VOCALOID2を取り巻く環境を見るとこれこれこんな事実があるんだけれど、これでもオタク向けとされないの?といったものです。
    関連商品の例はその取り巻く環境の一つの要素として挙げています。
    そしてそれに続いて「その新規消費層はDTMユーザーだろうか?(いいや、オタクも含まれている。)」という形で述べました。またこれには、オタク兼DTMユーザーの層があるのでは、という可能性に対しての言及も含んでいます。
    以上のように、「DTMユーザーが存在しない」、といった意見は持っておりませんし、述べたつもりはありません…が、わたくしの文章力不足で誤解させてしまった気もします('A`)

    ”オタクが買うからオタク向け製品である”
    上記で述べた通り、「オタクが買う」というのは一つの要素にすぎません。繰り返しますが、製品を取り巻く環境を総合的に見た上で、オタク向けになる、ということです。
    もちろんソフトのみを上げればテンホウ氏の仰る通り、技術も高いものであり、DTMユーザーにとっても非常に有用、そして企業側も当然販売層はDTMユーザーを対象としているでしょう。

    ちなみに挙げられているマク○ナルドの例は、一般に広く知れ渡っており、それが秋葉原店においてオタクが多かったとしても飲食店として捉えることが出来ます。すでに存在しているブランドという要素が大きい割合を占めています。
    一方VOCALOIDはどうかといえば、まず一般が知らない時点で前提が違います。

    関連商品も発売されているVOCALOIDがどのように捉えられるのか?深く製品を知ればテンホウ氏が最後の段落で書いてあることも自ずとわかってくるものですが、表面的に見るだけでは難しいものです。
    私の周りの話ではありますが、実際にVOCALOID2の名は知らなくても初音ミクの名は知っている、ではそのイメージはというと、「オタクっぽい」という意見が非常に多いです。

    世間的にはこのように考えられている可能性があるということを認識することは決して損にならないと思います。
    話は外れますが、仮にVOCALOID2にイメージキャラクターが存在しなかったとすれば、要素含め、取り巻く環境も違っていたものになっていたと思います。

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