3月11日午後2時46分、宮城県沖M9.0の国内観測史上最大の地震が東日本一体を襲った。
地震当時、管理人は都心のオフィスで仕事をしていた。
始めに横揺れの弱い振動が30秒ほど続いた後、激しい揺れが一気に襲ってきた。今までに感じたことの無い強い揺れで、オフィスはギシギシと異様な唸りを上げ、砂埃が天井からパラパラと落ち、命の危険を感じた。私がいるフロアはそれ程高くなかったものの、体感時間は3分ほどと長く、収まった頃には、すでにニュース端末からいくつも情報が発信されていた。
揺れ方は、揺れ幅の大きい「長周期地地震」と言われるもので、9日に起きたものと似ていたが規模が段違いであった。
当然ながらオフィス内は騒然、エレベーターが一時停止し、社内のインターネットもアクセス過多で使用不能となり、仕事はもうまともに進めることができない状態。窓から外を見ると、隣のビルの窓拭き用のゴンドラが異常に揺れており(乗っていた人は無事だったようだ)、地上では早くも安全な場所に非難すべく移動を始めた集団の姿があった。
ソフトバンクの携帯は即電話、ネット共に使用不能になり、固定電話もまもなくつながらなくなった。
交通機関も全てストップ。晴れて帰宅難民となったのであった。その後も2,3時間、強い余震が続いた。トイレで用を足していた時にも余震に遭遇し、まるで列車の中にいるような感覚だった。
幸い専用回線を引いた端末のみ生きていたため、twitter経由で会社から麻布に住む友人に連絡を取り、宿泊させて貰うことになった。3G回線が死んでいる影響で外でもネットも使えなかったため、マクドナルドの公衆無線LANからスカイプで連絡を取り合い、転々としながら目的地にたどり着くことが出来た。移動距離はそれほどなかったものの、寒さが厳しかった。道中立ち寄ったコンビニのメニューは全滅、飲食店もほとんど閉まっているのが印象的だった。
このような災害状況を受け、オンエア放送には大きな影響が出た。
まどか☆マギカも当然の如く中止となった。
友人の家では精神的安定を確保するため、おちんこやまどか☆マギカを復習しながら一夜を過ごした。眠ろうと思っても余震で深く眠れることはなかった。
なお、自宅の被害状況は以下のようなものであった。
・書籍類→全て本棚から飛び出し床に散乱。損傷は比較的軽微。
・フィギュア類→全転倒。内1体はマミっており、復旧不能。
・サイン色紙類→先月手に入れたばかりのFCH直筆サイン含め軒並み床に散乱。損傷はなし。
・その他家具→A4サイズのアクリルディスプレイが床に転落。表面に大きな引っかき傷。損傷大。
・PCモニター→転倒は回避するも、異様な角度を向いていた。
最重要懸念事項であったXR1、スピーカーは転倒することなく、損傷なし。ただし、スピーカーとTVキャスターが平行にスライド移動していた。
被害はあったものの、想定しうる最悪の事態にはなっていなかったのは、不幸中の幸いである。
地震、火災、津波、そして原発。想定しうる最高レベルの災害が一気に襲ってきた印象だ。
被災地に近いところではもっと深刻な状態になっている人が大勢いる。
仙台に住む友人に連絡を取ったところ、何とか無事だったようだ。被害にあわれた方には心よりお見舞い申し上げたい。
以下、非難時に感じたこと、気づいた点など。
・電話回線
→固定電話は地震後まもなくつながりにくい状態となり、15:30以降は完全につながらない状態となった。ソフトバンクは即死亡。公衆電話を用いて電話連絡を取ることが出来た。
・災害伝言ダイヤル171は役に立たない→16:00~17:00の間に試みた限りでは、伝言を聞こうとしてもアナウンスに従いながら再生画面に移った所で電話がつながらなくなる。しかもそのまま放置しているとけたたましいビープ音が鳴り響くという嫌がらせ仕様。二度と使いたくないと思った。
・道中のウィルコム本社
→無料で携帯貸し出しを行っていた。助け合いの精神は重要である。
・ネットインフラについて
→Twitterは本当に役に立った。情報を知るのも、安全確認にも使うことが出来た。一方ソフトバンクは早々と使用不能になった。
・共通規格の重要性
→iPhoneの充電に困っていたが、友人が所持していた数年前のiPodのドックコネクタを流用することが出来、結果としてバッテリーに困る自体が起きなかった。同じ規格を使い続けることの重要さを感じた。
・徒歩での移動について
→人の流れが交錯しており、あらかじめきちんと地図を調べなければ道に迷いやすい。管理人も何回か道を間違えてしまった。その中、以外に役に立ったのは東京タワー。節電しろよ、と思う人もいるかもしれないが、方向の目印として、非常に役に立ったのだった。
・JR東日本は死んでいい
→早々と列車運行を諦める糞オペレーション。一方営団地下鉄、都営地下鉄は優秀。私鉄も終夜運行しており、努力のあとが伺えた。
・インターネットは今回の地震のような災害が起きると、自浄作用が働く。
正確には、不謹慎な書き込みが許される場と許されない場が別れる。2chが前者、Twitterは後者。
・マスコミの報道が下手
情報網が発達しており、技術水準が進んでいるが故の津波ハイビジョンライブ映像は圧巻であり、残酷であった。
しかし、相変わらず報道の仕方には疑問が残る。いつ何がどこで起こったのか?今映っている映像はライブなのか、録画なのか?全くわからなかった。たとえば時系列の表やアウトラインなど、どこで何が起きたかをもっと整理立てて説明するべきだ。あまりにも場当たり的かつ、流動的な危機感を煽るだけの報道で改めて終わっているな、と感じた。
地震直後から市場は激しく反応した。日経平均は一気に売り込まれ、為替も円が60銭下落し83.4円を付けた。債券現物は15時で取引が停止となったが、それまでにはリスク回避の買いで金利が低下した。地震の被害は大きく、経済にとっては大きな損失になる。東北地方は電気、化学、自動車などの多くの工場が立ち並んでおり、大きな影響を受けるものと予想される。特に部品工場の稼動が停止してしまえばその影響は下流となる製品まで及ぶ。為替はこの後どうなるだろうか?1992年の阪神大震災の時は一ヶ月半後に超円高を付けた。今回地震直後83円をつけた後円は大きく買われ、深夜には81円台まで上昇した。国内投資家の円還流観測や、短期金利の見通しを反映した流れという見方もあるが、今後の展開には注目したい。
なお、海外メディアを見ると、地震よりも原発の方がニュースバリューが高いようである。
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